「1歳年上の真紀(仮名)とは、大学時代のクラスメイトでした。社会人になって私に彼氏ができると、真紀は『早苗の彼氏に誰か紹介してって頼んで』としつこく言ってきたんです。でも正直、私は乗り気じゃありませんでした。早苗は自分勝手でわがままなところがあったので、恋人は大変だろうなと思っていたんですよ。でも真紀があまりにしつこくお願いしてくるので、仕方なく彼氏に頼んで彼氏の男友達を含めた4人で遊ぶことになったんです」
4人で遊んでから2カ月ほどたったころ、早苗さんは彼氏とささいなことで喧嘩することになったそうだ。彼氏の仕事が忙しくなり、会う回数が減ったために早苗さんが不満を漏らしたことがきっかけだという。
「喧嘩した勢いで真紀に愚痴の電話をしちゃったんです。真紀はわがままなところはありましたが、今までも仕事や恋愛の相談にいつも親身に乗ってくれていたので信頼していました。話を聞いた真紀が怒って『彼氏がひどいから私がバシッと意見してあげる』と。前に4人で遊んだときに真紀と彼氏も電話番号を交換していたんです。『今から彼氏に電話する』と言うなり真紀は電話をガチャ切り。驚いたけど、いい友達だなってありがたく思っていました」
ところがその後、早苗さんにとって予想外の展開が待っていた。
「次の日、真紀が『あの子って最低だよね! なかなか会えないこともあるよ。理解しろって話だよね。私なら仕事が忙しいって言っているのに会いたいなんて言わない! ずっと好きでした。付き合ってほしいです』と、電話してきたと彼氏から打ち明けられたんです」
彼氏から電話の内容を聞いた早苗さんは混乱したという。彼氏の告白が嘘だとは思えなかったが、まさか真紀さんがそんなことをするとは信じられなかった。
「すぐ真紀に彼氏の話をして、本当かどうか聞きました。すると真紀は『そんなこと言っていないよ』と完全否定。でも、彼氏は、わざわざ電話してきてまでそんな嘘を言う人じゃないし…。悩んだんですけど、結局彼氏を信じて真紀との関わりを切りました。真紀には振り回されることも多かったけど、友達が困っていたらすぐに駆け付けてくれる優しいところもありました。だからずるずると仲良くしてきたけど、今回の裏切り行為で真紀は私にとって必要のない友達だとはっきり思ったんです」
この6月、早苗さんは彼氏と結婚する予定だという。もちろん、真紀さんを結婚式に招待することはないそうだ。