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「渋井哲也の気ままに朝帰り」営業は電話のほうが効果的?

 私はキャバクラ嬢と恋愛したことはありありません。なぜなら、キャバクラ嬢に嫉妬するからです。キャバクラ嬢は拘束時間も長いし、また、それなりに売れるキャバ嬢になるためには、営業メールや営業電話をしなければならないからです。

 営業方法について、ナンバー1になった経験のある嬢に聞いたことがあります。まずは、どんなお客さんなのか、というデータを作ります。たとえば、何日に来店したのか、職業や年齢、見た目といった内容です。できれば、その日の会話内容も記録するのです。そうした記録をパソコンのファイルに溜めておきます。

 お客さんに電話やメールをするときには、そのデータをもとにするのです。来店時の会話の続きも含めるのがよりよい方法です。そのほうが、お客さんは「僕を覚えてくれている」と思うものです。

 その際、電話なのかメールなのかは考えたほうがよいでしょう。一般的にはメール営業が多いのです。しかし、お客さんからすれば、指名嬢がいる場合をのぞけば、顔すら覚えていないことがあります。顔を覚えていない嬢からメールが来たところで、「また店に行こう」とは思っても、「この嬢を指名しに店に行こう」とは思いません。

 営業はメールというのが「常識」になりつつあります。ただ、ここには落とし穴があります。たしかに、メールは、受け取った客がいつでも読めるコミュケーションツールです。と同時に、いつでも消去が可能なもの、でもあります。読まずに捨てることはよくあることです。場合によっては「迷惑メールフォルダ」に自動的に入ってしまいます(私も、電話帳登録をしていない相手方のメールは「迷惑メール」扱いになるように設定しています)。

 では、電話営業はどうなのでしょうか。最近は、電話営業はほとんどない、という話を聞きます。しかし、私は、「どうせ営業するなら、メールではなく、電話にして」と言うことがあります。電話のほうが相手を思い出しやすいからです。また、メールを見ない、ということもなくなりますので、営業の効果があるように思えます。先のナンバー1の嬢も、メールではなく、電話営業派でした。メール営業が多い昨今では、余計に目立ちますし。

 ただし、電話営業の注意点があります。それは時間帯とその長さです。お客さんの職業を知っているのなら、一日の行動パターンを推測します。推測できない職業なら、事前に「何時に電話したらよいか」と聞いておきましょう。既婚者の場合も、メールよりも電話のほうがよいのかもしれません。「メールを見られてトラブルが起きた」ということもなくなります。

 また、電話の長さも重要です。長電話をしてしまったら、お客さんではなく、電話友達になってしまいます。お店に行かなくても話せると思わせては行けません。かといって、営業だけの内容ですと、それはそれで気まずい。短くもなく、長くもないことが重要です。長くても5分くらいがよいのかと思います。

 しかし、5分で電話を止める、といったタイミングって、なかなか難しくありませんか。難しい嬢は、特に、駅のホームで電話をするとよいかもしれません。そうすれば、電車に乗るタイミングだということができますし、「電車に乗るから」といって、電話を止めることができます。

 それなりに指名を得るのは苦労も多いのですが、それが嬢の売り上げに結びつくのです。仕事は、拘束時間だけではないのです。そう考えていくと、嬢に恋をすると、嫉妬の機会が多くなります。だからこそ、「私への電話やメールは営業だろう」って思ってしまいますので、嬢を恋愛対象と見ることがほとんどないのかもしれません。嬢に恋をするのなら、営業方法を知らない方がいいかもしれません。

<プロフィール>
渋井哲也(しぶい てつや)フリーライター。ノンフィクション作家。栃木県生まれ。若者の生きづらさ(自殺、自傷、依存など)をテーマに取材するほか、ケータイ・ネット利用、教育、サブカルチャー、性、風俗、キャバクラなどに関心を持つ。近刊に「実録・闇サイト事件簿」(幻冬舎新書)や「解決!学校クレーム “理不尽”保護者の実態と対応実践」(河出書房新社)。他に、「明日、自殺しませんか 男女7人ネット心中」(幻冬舎文庫)、「ウェブ恋愛」(ちくま新書)、「学校裏サイト」(晋遊舎新書)など。

【記事提供】キャフー http://www.kyahoo.jp/

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