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35周年を迎えるスーパー戦隊からビデオパッケージの今後を考える

 国民的番組となったスーパー戦隊シリーズは第一弾である1975年の『秘密戦隊ゴレンジャー』が放送されてから、今年で35周年・34作目を迎える。

 現在、東映ビデオ(株)から歴代のスーパー戦隊シリーズがDVDで続々リリースされているが、ビデオソフトはベストエピソードセレクションという形が多かった為、またLDにおいては戦隊シリーズのリリースはあまりされなかったこともあり、依然として未ソフト化のタイトルをいくつか残している。
 作品名としては、『光戦隊マスクマン』(1987年)『超獣戦隊ライブマン』(1988年)『高速戦隊ターボレンジャー』(1989年)『地球戦隊ファイブマン』(1990年)といった作品が現在に至るまで完全なソフト化がなされていない。
 本年度は現在リリース中の『超新星フラッシュマン』(1986年)と、続いて『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1993年)のリリースが決定している。

 旧作と新作を交互にリリースされている訳であるが、いよいよコンプリートまで目前といったところだろうか。
 だが、最近ではブルーレイソフトもじわじわと普及し始め、パッケージごとの値段もだんだんと下がってきており、映画に限らずTV作品もアニメーション作品を中心に旧作のHDリマスター版がリリースされるのも珍しくなくなってきた。これはDVDユーザーとして、コレクターとして、段々と心配になってくる。
 「DVDは大丈夫なのだろうか?」と。
 今回取り上げるスーパー戦隊にしてもペースを予測すれば、2011年に『マスクマン』『ファイブマン』がリリースされ、2012年に『ライブマン』『ターボレンジャー』がリリースされることにより、歴代スーパー戦隊シリーズのソフト化がコンプリートされる訳だが…。それにしても、まだ2年もかかるのだ。

 更に、最近はブルーレイに続く新たなメディアの登場も示唆されている。うーん、果たしてDVDのコレクションは無駄になりはしないだろうか? 実に不安だ。ベータテープやLDの恐怖が蘇るようである…。
 不安になった筆者はソフトパッケージセールスに詳しいプロデューサーに意見を仰いでみた。

 「大丈夫です。DVDはまだまだメディアとして長生きするでしょう」

 −−そうなんですか?

 「DVDはパソコン等のデータの記録メディアとして随分普及しましたからね。高画質なコンテンツを楽しむ為の映像メディアとしてはちょっと厳しいかも知れませんが、そんなに簡単に消えることはないと思いますよ。」

 −−それは救いです! ヨカッタ〜!

 「また、未だビデオソフト・LD化されていてもDVDでは出ていない作品があるように、ブルーレイでも中々発売されないレア作品は今まで以上に多くなると思います。なんだかんだでコストがかかりますからね。また、DVDはビデオやLDよりも保存性に優れているので、集めた作品もタイトルによっては今後重宝することになるんじゃないかと思いますよ」

 なるほどなぁ。確かに『レッドマン』等はLDでは発売されていたけれど、まだDVD化されていない。また『ダイヤモンドアイ』もDVD化されているけれど、現在廃版だし、レンタルもされていない。そして失礼な話、とてもそんな近年にブルーレイで出るなんて思えない。
 ただ、安心もしていられない。最近はHDリマスターされた作品がCS等で先行して放送されることもままあり、また逆にパッケージリリースの為にリマスターされたタイトルが放送されることもある。コレクターはメディアの変異にここ暫くは振り回されることになりそうだ。

(小野寺浩 山口敏太郎事務所)

【参照】山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

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