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中山牝馬S(GIII、中山芝1800メートル、15日) トールポピー 仕切り直しの一戦に全力投球

 「ここから、もうひと花、ふた花咲かせなくてはね。このままでは終われない」。清山助手が力を込めて話した言葉には今年、古馬となったトールポピーへの願望が凝縮されていた。

 2〜3歳時は栄光と屈辱を味わった。阪神JFを制して2歳女王に輝き、昨春はオークスも制した。GI2勝。しかし、それまで放っていた輝きは、秋を迎えて一気に消え失せてしまった。
 ローズS6着。牝馬2冠を狙った秋華賞は1番人気に支持されたものの、中団からまったく伸びず10着に大敗した。難のあるスタート。そして、決して安定しているとはいえない食欲。ハマッた時の強烈な破壊力とは対照的なひ弱さを樫の女王は抱えていた。
 思わぬ秋2戦の敗退に、陣営は早々と決断を下した。勇気ある撤退…エリザベス女王杯には見向きもせず、前走後は宮城県の山元トレセンへ。疲れを癒し、成長を促した。「あちらでもしっかり乗ってきた。栗東に戻ってもカイバはきっちり食べているし、体も見るからにふっくらしてきた。いい雰囲気になってきたよ」と同助手はうなずいた。

 少女から大人へ。ひと冬で脱皮に成功したようだ。体質がしっかりした今なら調教も手加減せずにやれる。4日、栗東CWで行われた1週前もその思いが伝わってきた。
 3頭併せ。中のミクロコスモス、外デルタブルースを追いかけ、5F70秒5、ラスト1F12秒0。時計以上に中身は厳しく実戦が近づいたことを愛馬に知らせるには十分な内容だった。騎乗した池添騎手は「反応が良かったし、だいぶ気合が乗ってきた」と好感触。さらに6日には、坂路で800メートル58秒8をマークした後に、ゲートから13秒6→13秒6→13秒5→13秒3と実にハードなメニューを消化してきた。
 清山助手が「心配はどこにもない。力が十分あるのも分かっている」と言えば、池添も「いろんな経験をしてシンがしっかりしてきた。ぜひ、ここで結果を出したい」と口元を引き締めた。
 もうすぐ春。可憐なひなげしがまた咲き誇りそうだ。

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