徳島県警阿南署と県警子ども・女性安全対策室は9月22日、乗務中に路線バスの乗客少女にキスをしたとして、県迷惑防止条例違反(ひわいな言動)容疑で、「徳島バス阿南」(同県阿南市橘町幸野)の男性運転手(54=同市津乃峰町西分)を逮捕した。
逮捕容疑は、3月上旬の午前中、運転していた路線バスを、ルート沿いにあった同市内の駐車場に停車させて、運転席を離れ、後部座席に座っていた同県内に住む10代半ばの少女の額にキスをしたとしている。
県警によると、事件当時、他にバスの乗客はおらず、乗っていたのはこの少女だけだった。運転手と少女に面識はなかった。
事件直後、被害少女と家族が同署に相談に訪れ発覚。4月上旬に、被害届を提出していたが、同署では運転手の特定などに時間がかかったとしている。
警察の調べに対し、運転手は「逮捕事実は違うところがあります」と、一部容疑を否認しているという。
同社の植田勝身社長は「事実であれば誠に遺憾。今後の対応を社内で検討する」とコメントしている。
路上などならともかく、路線バスの中となれば、犯人は簡単に特定できるはず。そんなリスクを冒してまで、なぜ運転手は、そんな行為に及んでしまったのか? 容疑が事実だとしたら、由々しき問題で、バス会社の管理体制が問われそうだ。
(蔵元英二)