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ハアさんの厩界舞台裏 アルコセニョーラ連覇に燃える新間厩務員

 新潟記念2連覇に王手をかけたアルコセニョーラの担当厩務員・新間正さん(54歳)はこの道38年の大ベテランだ。

 2連覇の可能性について新間さんは、「状態は今がピークに近い。負ける気がしないね」と自信満々に語る。さらに、「調子の良しあしは馬房の様子で分かるよ。悪い時はテンションが高くなるけど、今はドッシリ落ち着いている」と余裕しゃくしゃくだ。
 最終追い切り(美浦Wコース)がまた圧巻だった。先週に6F82秒7をマークしたのに続き、6F80秒4、上がり3F36秒9→12秒8(G仕掛け)をマーク。2週続けてここまでハードにやれる牝馬はそうはいない。

 「武士沢から『すごく反応がいい』と報告を受けた。前走で減っていた体も回復したし、去年と同じぐらい(430キロ)で出られると思う」と新間さんは笑顔を絶やさない。
 前走の七夕賞は惜しくも3/4馬身差で2着惜敗。「着差が着差だけに、直線で勝ち馬(ミヤビランベリ)にジャマされたのは痛かった。後ろから行く馬だから不利を受けやすいことは分かっていたんだけどね」と唇をかむ。「でも、今度は広い新潟だから」と気分を一新させて乗り込む。
 ところで新間さんには3人の娘さんがいる。2人は理容師と美容師。独立して自分の店を持つことが決まっている。人一倍高いモチベーションの理由はここにあった。
 「決め手勝負ならどの馬にも負けない自信があるし、優勝賞金を娘たちの運転資金にしたい。新潟記念だけじゃ足りないので、エリザベス女王杯も何とかしたいんだよ」。笑顔で話すその目は真剣そのものだった。

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