「横にひとみが座った時、ズバリ好みでしたからね。最初は上司も一緒だったからあまり話しはできなかったけど、会社の接待が時々あるって言ったら、連絡先を教えてくれました」
このキャバクラは新宿歌舞伎町の激戦区に位置する。何と言ってもお客の人口が多いからお店側もキャバ嬢も、少しでもお金を持っていそうな人間を嗅ぎ分ける力は天下一品。そして、ここから山田さんの“口説き街道”が始まったのだ。
早速次の日には、一人でお店に参上。ひとみさんを指名して和気あいあいと盛り上がる。その日はお客が少なかったので、延長30分を含めた1時間50分、ひとみさんを独り占めできた。
その後、山田さんは仕事が早く終わるたびに顔を出すようになったが、キャバクラの最も切ないところが他のお客に指名されて連れて行かれること。そこで同伴するようになった。
「彼女の出勤前にデートする方がずっと楽しいですよね。食事してたり映画を見たり、買い物に付き合ったりと僕もずっと彼女いなかったから、やっと楽しい時間を手に入れたって感じです」
その後、ひとみさんの笑顔が見たいだけで、山田さんはヴィトンのバッグやロレックスの時計など何かと買って上げるようになった。
そんな日が3か月ほど続いたある日、いつものようにひとみさんと夕食を食べながら、山田さんは思いきってホテルに誘った。
「3か月も経っていたし、ひとみが僕のことをお金としか見ているわけじゃないという自信があったんです。それにとにかくひとみを抱いてみたくて…」
1時間くらい押し問答を繰り返し、2時間後にはホテルに到着。山田さんは、やっとひとみさんを口説き落とした達成感に浸っていた。
「最後は参りましたね。エッチするなら10万円って言われましたから、悔しかったけど今まで散々貢いできたのでそこで引くわけにも行かず払いました。でも、体は最高でしたね」
山田さんは形がどうであれ“男の目標”を達成した。ところが、ここまで行き着くのにかかったお店代から食事・買い物代の投資額は200万円にものぼった。
「新宿で働くキャバ嬢は、お金のない学生が多く、またほとんどがカレシ付きです。お客はたくさんいるわけですから、なかなかおいしい思いはできませんよ」
というのはひとみさんが働くキャバクラのボーイ。都心の繁華街のキャバ嬢をゲットするには200万円の貯金と相談する必要がありそうだ。
*写真は本文とは関係ありません
【写真提供】新宿レジェンド