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第14回マーメイドS(GIII、阪神芝2000メートル、21日) 伏兵コスモプラチナが逃げ切りV

 今年も荒れた。21日の阪神メーン「第14回マーメイドS」(GIII、芝2000メートル)は、9番人気のコスモプラチナ(牝6歳、栗東・宮厩舎)がまんまと逃げ切り、重賞初制覇を果たした。勝ち時計は2分0秒2(良)。鞍上の和田騎手も今年初めてのタイトル獲得だった。

 開幕週のお手本ともいうべき、絵に描いたような逃亡劇。しかし、見た目とは対照的に、ジョッキーにとっては非常に難しい一戦となった。レッドアゲートがいったんハナを主張したため、「押っつけないと前に行けない状況」。さらに、「行き切った後に、ハミが抜けるかどうか心配だった」。リズムを崩せば馬の気分を害し、その時点でジ・エンド。しかし、和田はこの2つの課題を見事にクリアした。

 1000メートル通過を60秒3の平均ペースに落とすと、後続を3馬身ほど引き離して気分良く愛馬を逃がす。直線を迎えてもプラチナの脚色は衰えることなく、内から差してきたニシノブルームーンに1馬身3/4差をつける完勝だった。
 「半年ぶりの実戦だったけど、攻めの感じから体調はいいと思っていた。チャンスをもらって、勝ててうれしい」と和田が素直に喜びを表せば、宮調教師も「まだ予定は立てていないが、どこかのサマー2000シリーズを使っていきたい」と意欲を見せた。
 それにしても、3年前にハンデ戦になって以降、優勝したのは49、53、48キロ、そして今年は53キロと軽量馬ばかり。この先、実績馬受難の一戦として定着しそうなムードがマーメイドSにはある。

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