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キャバ嬢が生まれる瞬間(38)〜赤面症を克服するためにキャバ嬢になった女〜

中塚愛(仮名・23歳)

 私は物心ついた時から、人前に出たり、異性と接すると顔がすぐに赤くなってしまう体質だった。小学生の時は人前に出て何か発表するだけで顔は真っ赤。クラスメートからは「りんごちゃん」なんてあだ名で呼ばれていたほどだ。人と話す時は、女子ならば問題ないのだけど、男子に対しては赤くなってしまうことも。かといって男性恐怖症というわけではなく、慣れたら全然大丈夫なんだよね。

 学生の時は男子から話しかけられても、顔が赤くなる予兆を感じたらすぐにその場から逃げることができたのでよかったけど、バイトとかは逃げられないから苦労した。以前、レンタルビデオ店でバイトしてた時は、男の人がレジに来ると、顔がすぐに赤くなった。赤くなってはいけないと思えば思うほど毛細血管が活性化して、首から上の温度が上昇していくのがわかる。

 すべての男の人の前で赤くなるというわけじゃないんだけど、アダルトなDVDを借りに来る人に対しては確実に赤面してしまった。これも赤くなったらいけないという強い思いが、逆に自分を追い込む形になってたんだと思う。この症状の何が一番嫌かというと相手に恋心を抱いていると勘違いされること。私はレジで接客する男の人に何の感情もないのに、そう思われるのが本当に辛かった。男性何名かで来た人には、顔が赤いことを指摘されて「好かれてるねぇ」なんて冷やかされたこともある。あれは地獄でしかない。

 でも接客は嫌いじゃないんだよね。ずっとパソコンや机に向かって作業しているよりも、人と関わる仕事はしていきたいって思ってる。そのためにこの症状を、なんとしてでも克服しなきゃって思った。だから私は訓練のため、キャバクラの扉を叩いたわけ。キャバ嬢になれば男性と1対1で話す状況は避けられないでしょ。面と向かって男性と話すことを繰り返せば赤面症が治るんじゃないかって期待している。もちろん長年この症状に苦しめられてきたから簡単に行くとは思ってないし、しっかりと接客を覚えて真面目に働くつもり。キはこの症状を克服するまで辞める気はありません。

(取材/構成・篠田エレナ)

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