逮捕容疑は、06年8月〜07年4月、浅草寺が僧侶らの医療費の支払い用に振り出した小切手を換金するなどして、19回にわたり、計約5800万円を自身が管理する口座に移し、横領したとしている。
同課によると、合羽井容疑者は06年〜09年の間、約80回にわたり、約2億6000万円を着服していたとみられ、裏付けを進める。
合羽井容疑者は着服金を、投資信託の購入資金や生命保険料の支払いなどに充てていたが、約2億1000万円は弁済したという。
同病院は1910年に浅草寺境内に設立された診療所が前身で、浅草寺の僧侶や職員が多く利用している。
浅草寺の僧侶らが同病院で診療を受けた際、医療費の自己負担分(3割)を寺側が建て替え、後に給料から天引きする制度になっていたが、合羽井容疑者はそれを悪用。寺側が同病院に振り出した小切手を勝手に換金するなどして、横領していた。
浅草寺に対する税務調査で不正が発覚した。同病院は10年4月に合羽井容疑者を懲戒解雇し、業務上横領容疑で刑事告訴していた。
(蔵元英二)