キーワードとなっているのは“日系ブラジル人の女”と“中国人元留学生の女”。謎が謎を呼ぶ事件の真相をベテラン事件記者のA氏が語る。
「マスコミ報道ではどこも“日系ブラジル人の女”という書き方で事件の様子を見ていますが、すでに各社とも実名は掴んでいて、日本名でOという人物だとされています。彼女の知人によれば、Oは自宅で2匹の色違いのトイプードルを飼っていて、自分の子供のように溺愛していたそうです。休日には愛犬を連れて近くのアウトレットに散歩に行く姿がたびたび目撃されていました」
一方で、女とともに上海に渡ったという元留学生の中国人女性の素性はこうだ。
「元留学生の中国人女性の方は、日本の国立大の大学院を卒業したかなりの秀才だそうです」
二人は3年前から八王子のマンションで同居生活を送っていたことが判明している。
「中国人女性は来日して2年ほど大阪に住んでいたことがあり、その時期にOと出会いました。その後、中国人女性は大学に入るため八王子に引っ越して来ますが、このマンションの契約主が中国人女性であったことや、Oが実家とはずっと疎遠になっていたことから考えると、実際はOが転がり込む形だったのかもしれません」
もっともこの中国人女性に関しては、被害者が行方不明になる直前に、母国で就職が決まったことから一旦帰国している。
「事は全て中国人女性が日本にいない間に起きています。その後、中国人女性は日本に再入国し、すぐにOと上海に出国するわけですが、恐らく友人であるOから犯行の全ぼうをを打ち明けられ、結果的に逃走をほう助する形になってしまったのでは? 今のところ捜査関係者はこの中国人女性が事件に関わっていた可能性は低いと見ていますね」
では事件の真相はどうなのか?
「今のところOが金に困っていたのではないかと見る説が有力です。Oは被害者名義で偽のクレジットカードを作り、ドッグフードなどすでに100万円以上を使い込んでたことが判明しています。Oはスターバックスが行き付けだったそうですし、結構な散財派だったのかもしれません」
失踪直前、フェイスブックに「怒りで体が震える出来事があった」との書き込みをしていた被害者。また、その遺体には加害者によって死亡後に何度も刃物で傷つけられた痕があったという。
被害者と加害者はそれぞれ何を思っていたのか。事件の真相解明が待たれる。(明大昭平)