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キャバ戦記42 ランチサービスを出すキャバクラ

 昼12時頃から営業する昼キャバでは、ランチサービスを提供するお店がある。客足が落ちる平日の昼間に少しでも足を運んでもらおうという試みだ。

 ランチサービスを提供するお店のタイプは大きく2つのパターンに分かれ、まず1つめがランチサービスがあることを事前に告げずに突然、席へ運んで来るケースだ。お腹が空いている時には非常に嬉しいサービスとなる反面、食事を済ませたばかりの時は不要となる。
 2つめが、来店したばかりのお客にランチの有無をボーイが確認するタイプのお店だ。この方法であれば、お腹が空いていないお客へ無駄なサービスを提供しなくて済む。
 しかし、キャバクラで大切なのは腹を満たすためのサービスではない。お気に入りの可愛いキャバ嬢を揃えているかどうかである。

 「ランチが目当てで来るお客はさすがにいないけど、うちの店はボーイさんがしっかり手作りしているよ。キャバクラでランチを出していることを知らないお客さんも結構いるけど、なんだかんだ言いながら注文する人が多いかもね」
 今回、席についたアツコ(仮名)が作り笑顔で教えてくれたが、店内のほとんどのお客はランチを食べている様子はなかった。
 その理由は、ランチを食べながらキャバ嬢と会話するのは面倒臭さが伴うからだ。
 キャバクラは基本的にドリンクを飲むために座席が作られている為、テーブルの位置が低く、食事をすることに向いていない。キャバ嬢と熱いトークを交わすには、猫背の状態では分が悪すぎる。ランチを普通に食べた時点で負けなのだ。

 あなたがランチサービスを提供するキャバクラに行った時は、キャバ嬢のお箸でランチを食べさせてもらうようにお願いしてみよう。
 もしかしたら親密なトークで盛り上がるかもしれない。

(月山 皇)

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