勝ち馬マイネルチャールズを含む3頭の関東馬が掲示板に載った。チャールズと3着タケミカヅチは賞金的に皐月賞出走はすでに確定済みで、5着テラノファントムはキャリア1戦での挑戦。この結果を見ても、「2008年戦国クラシック」の内実は、例年にない関西馬の低レベルぶりを示している。
「権利取りって考えたら、あの位置取り(前々)になった」とは、関西馬で最先着(2着)したブラックシェルの武豊騎手の言葉。同レースを3連勝している“弥生賞男”が、1着より権利取りを優先していたとあれば、下馬評(1番人気)とは裏腹に、愛馬の力量にどこが頼りなさを感じていた…とも取れなくない。
もっとも、勝ったマイネルチャールズはこれでホープフルS→京成杯→弥生賞を3連勝と破竹の勢い。おまけにV3はいずれも、皐月賞の舞台・中山芝2000mで挙げたものだ。久しく出なかった本気でクラシックを狙える大物関東馬の登場は、異常なバランスが続く東西の図式を狂わすに違いない。
鞍上の松岡騎手が「坂の手前で突き放すという指示通りの競馬がスムーズにできた。折り合いにも進境があったし、本番でもいい競馬ができる」と言えば、稲葉師も「1度も差されて負けたことはないんだから。470kgくらいあればもっとすごい馬なんだろうが、ディープインパクトだって小柄だったし」と、あのスーパーホースを引き合いに出すほどだ。
まずは本番(皐月賞)を勝ってからの話になるが、今年のクラシック戦線…弥生賞が関東馬隆盛の分岐点となる可能性は十分にありそうだ。