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頭抱えるJT 大幅値上げで喫煙者16年連続減

 JT(日本たばこ産業)が10月13日、「全国たばこ喫煙者率調査」の結果を発表。今年8月現在の喫煙者率は、成人男女で前年比2.2%マイナスの21.7%で、喫煙者数は推計で2279万人で前年より216万人減少した。これで、喫煙者率は16年連続の減となった。男女別の喫煙者率は、男性が前年比2.9%減の33.7%。女性が前年比1.5%減の10.6%だった。

 この要因について、JTは「複合的であり一概には言えませんが、高齢化の進展、喫煙と健康に関する意識の高まり、喫煙をめぐる規制の強化や、10年10月に実施された増税・定価改定によるものと考えております」と分析している。

 近年、喫煙をめぐる規制強化は著しく、公共の交通機関、公共施設では禁煙化に拍車がかかっている。たばこを吸いたくても、喫煙所を探すのにひと苦労するのが、喫煙者の実状で、年々肩身が狭くなっている。

 ただ、喫煙人口が大幅に減った最大の要因は、昨年10月の大幅値上げ(増税)だ。おおむね、1箱300円から410円に値上げされた。さすがに、この際には、禁煙外来にかかってまで、たばこをやめた人も多かったようだ。

 JT、喫煙者を取り巻く環境はさらに悪化することが予想される。民主党はさらに、来年10月から1本2円(1箱40円)の増税をもくろんだ。これには、葉たばこ農家への影響を配慮して、自民党が猛反対。与野党協議の末、民主党はたばこ増税の見送る検討に入ったが、今回の値上げがなくても、近い内に再燃するのは必至。小宮山洋子厚生労働大臣は「最終的に700円くらいにしたい」と明言した。民主党が全般的にたばこ増税に意欲的なのは明らかで、JTにも愛煙家にも、より一層厳しい時代を迎えることになりそうだ。
(蔵元英二)

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