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キャバ戦記44 キャバクラのおける店の質

 キャバクラでは、団体客を上手くさばけるかどうかで、店の質を見ることが可能だ。
 今回はその一例を上げる。

 結婚式の二次会としてキャバクラを使うグループがいるが、既に出来上がった状態でいることが多いので他のお客がその騒々しさに嫌悪感を示すケースも出てくる。
 結婚式の二次会は週末におこなわれることがほとんどなので、キャバクラも混雑する日にあたる。そのため、多人数のグループが訪れると、キャバ嬢の数が足りなくなるのだ。

 キャバクラでは団体客が優先になることが多く、少人数の個人客は席で待機する時間が長くなる。質の高いボーイを抱えるキャバクラならば、キャバ嬢がつかないお客の席へこまめに足を運び、事情を説明する。
 しかし、その逆パターンだと、お客は放っておかれたままで待ち時間だけが経過するのみ。通常のキャバクラでは40分〜50分前後の時間制システムを取るが、待ち時間だけでタイムアップになったことに対して、納得がいかないと怒り出すお客もいる。
 もちろん、キャバ嬢がまったく席につかなかったわけではないが、その時間があまりにも短いとのことだ。隣の席では、前出の団体客が楽しげにキャバ嬢と騒いでいるので、クレーム客の怒りに火を注ぐことになる。
 しっかり対応ができるお店の場合、あらかじめ待ち時間を考慮して調整するのだが、質が低いお店には、その発想がない。

 キャバクラは、団体客に気を取られすぎない対応が求められる。
 そこを見誤ると、リピーター客を減らすばかりではなく、キャバ嬢が足りなくなることも解消できないだろう。

(月山 皇)

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