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阪急杯(GIII、阪神芝1400メートル、3月1日) 本紙・谷口 ドラゴンファングがスプリント界に風穴

 日ごろはベラメエ調で、栗東では一、二を争う舌ぽうの鋭さを持つ矢作調教師が、珍しく慎重に構えている。「ここはあくまでもチャレンジャー精神で挑むよ。調教師として冷静にね」。デビュー9戦目にして、初めて重賞の舞台に立つドラゴンファングについてだ。

 今回は試金石の意味合いが強いが、現在の短距離戦線を引っ張る面々は、一戦ごとに勝ち馬が変わる戦国の様相を呈している。加えて昨年のスプリンターズSの覇者で、高松宮記念の最有力と見られるスリープレスナイトはジンマシンの影響で、間に合ってもぶっつけ本番。また、ディフェンディングチャンピオンのファイングレインも昨年の勢いがない。
 となれば、昨春の福島・未勝利戦で経験馬を相手に初勝利を挙げてから、わずか10カ月…一気にオープン入りを果たしたファングにも、一気にスターダムにのし上がるチャンスは十分にある。
 「時計の比較だけなら、前走は前日のオープン特別より速かった。ただ、ここまで戦ってきたメンバーを考えると、そうは簡単にいかないよ」

 最初は努めて冷静に振る舞っていたトレーナーも、矢継ぎ早に景気のいい話を振りまくった記者に、「ここまでは、しゃべりたくなかったんだけどな。マスコミにとっては絶好のネタだから」と、ついに本心を明かしてくれた。
 「デビューして1年も経っていないのに、ここまでこれたのはセンス、能力の高さの証し。昨春に勝ち切れないレースが続いたのは骨リュウやソエがあったし、中1週で東京3連チャンと無理をさせた分、体調が本物じゃなかっただけ。今は馬体重こそ同じでも、馬の良さが全然違うよ」
 そして、徐々にボルテージが上がってきた矢作師はこう続けた。
 「体形的にはどちらかといえばマイラーだけど、ダッシュ力が抜群でスタートは、メチャうまいからね。千二でも十分対応できると思っているんだ。馬主さんも名古屋の方だし、ここを決めて宮記念に行ければ最高だね」
 歴史に残るデッドヒートで4歳馬がワンツーフィニッシュを決め、世代交代を強く印象付けた先週のフェブラリーS。今週は閉塞感に満ちたスプリント路線に、新風が吹き込むに違いない。

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