来年度の新卒の就職状況もやはり深刻さは変わらないようだ。2ちゃんねるの「11卒の就職活動ヤバすぎワロエナイwwwww」というスレッドには、以下のような数々の悲惨な報告が書き込まれた。
「介護・外食・小売・SEなら余裕でパスなんて時代ではない 友達がスーパーの説明会行ったら隣に阪大がいたって言ってた」
「本来、メーカーの研究所や国立研究所で最先端の研究開発をすべき人材が安定を求めて電力やガスに流れてるというありさま」
「内定出たら出たで肩身がせますぎる」
「明日は長野のイナカにある中小の面接だ… どうして宮廷早慶レベルの高学歴が中小受けてるんだよ信じらんねえよ 俺みたいな低学歴のセーフティネットだろうが>中小」
「SEなのに早稲田とか上智がいる時点でFランの俺に勝ち目はない」
「仕事ないならブラックとかいう人いるけどそのブラックも狭き門っていうwww なぜなら老人ホームの説明会に名大とか阪大来るっていうwww」
「内定が出ただけで英雄扱いってのはもうダメだ日本」
基本的に大学生とおぼしき書き込みが多いので、来年の高卒、医療・美容・調理系以外の専門卒の就職状況はさらに過酷だろう。
■内定を取れる学生と取れない学生の二極化
一方で、次のような状況もあるようだ。
「内定結構取れたけど、取れない人は全然取れないみたいだね」
「複数内定持ちと無い内定の二極化がひどい」
「無い内定」とは、内定が全く取れない状態を表す俗語だ。つまり、内定を取れる学生はどんどん内定を勝ち取り、そうでない学生はひとつも貰えない。企業の方でもはっきり最初から望む学生像というのは決まっていて、それはどこの会社でもかぶるということだろうか?
少なくとも、野村證券の54万円という破格の初任給で迎えられる「グローバル型社員」や、ドワンゴ、ディー・エヌ・エーなどの大手IT企業が多額の入社一時金を提示して優秀なエンジニア獲得に動くなど、必要とする人材には、むしろ積極的にアプローチする企業も増えている。
おそらく、企業側は、優秀な人材であればコストがかさんでも欲しいが、そうでない人材が来なければあえて採ることもないという考えの人事が増えていると推察される。
■無い内定、みんなで取れば怖くない
次のような、諦めともとれる書き込みも散見された。
「まぁギリシャショックもあったしそのうち仕事ないほうが普通になったりしてwww」
「欧州危機もやって参りました 先もありません」
悲観的にも見えるが、ある意味で楽観論とも取れなくない。「赤信号、みんなでわたれば怖くない」ではないが、新卒で就職ができないことが普通の世の中になってしまえば、生活は苦しくなるかもしれないが、肩身の狭い思いをすることもなくなり、むしろ精神的には楽になるだろう。
実際、学生の就職活動のプレッシャーには、新卒は就職して当然という空気も一因している。就活のストレスで、自殺する学生も出ているらしい。
一時のチャンスを逃すことで、そこまで人間を追い込むシステムが当たり前のこととして受け入れられている現状は、どう考えてもおかしい。仮に新卒の採用市場が活性化して、就職率が上がったとしても、「一度の失敗を許さない社会」の根本的な解決にはならない。(ikoishy)
【参照】非モテタイムズ
http://himo2.jp/