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男と女の官能事件簿 シャブ中男による兵庫2女性殺害遺棄事件(1)

 2005年1月のこと、兵庫県姫路市に住む社員の女性(23)が行方不明となった。女性は前年12月頃に姫路駅近くである男と知り合い、相生市内にある男の家で一緒に生活していたらしい。ところが、1月になってから女性と連絡が取れなくなってしまった。男の素性や自宅もわからないままだった。

 そこで親族が警察に捜索願を出したが、もとより事件性があるかどうかもわからない失踪に警察が積極的に動くわけでもなく、女性の行方は2か月経っても不明のままだった。
 そうした状況ではあったが、女性の親族たちは独自に手がかりを探し続けていた。そして、地道に目撃情報などを集めた結果、男の自宅が割り出された。
 その情報を元に、警察は男を呼んで任意で取り調べた。すると、男の様子がおかしいことに捜査員が気づいた。
 そこで男の尿を検査したところ、覚せい剤反応が出た。男は直ちに覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された。男は無職の草柳和雄(39)だった。
 それを受けて警察が草柳の自宅を捜索。すると、室内から血液反応が検出された。
 さらに、会社員女性の高校時代の同級生である専門学校生の女性(23)も、同じく1月頃に行方不明になっていた事が判明した。そして、2人の女性はしばしば一緒に行動していた。
 こうした事態に、兵庫県警捜査1課と姫路署は本格的に捜査を開始。草柳を追及するとともに、2人の女性の足取りについて調べを進めた。

 当初、草柳は1月の初旬までは2人の女性と一緒にいたことを認めたものの、「2人とも友達に会いに行くと言って出かけたきり帰ってこない」「大阪に行くといっていた。その後は知らない」などと供述した。
 しかし、警察の鑑定によって草柳の部屋から見つかった血液の血液型とDNAが失踪した女性のものと一致した。
 また、草柳の自宅付近では、「夜中に男のどなり声や女性の悲鳴などがよく聞こえていた」などの証言が増えていった。
 さらに、女性たちが出て行ったはずの1月半ばに、草柳が借りていた駐車場に会社員女性のクルマが目撃されるなど、供述の不自然な点もいくつも出てきた。そして、自宅からは血のついたスコップも発見された。
 そうした点を警察に追及されると、草柳はついに「女性2人の遺体を捨てた」と供述を始めた。(つづく)

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