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フローラS(GII 東京芝2000m 22日)遅れてきた大物ベッラレイアが樫睨み初東上

 決してここまでの道のりは楽でなかった。度重なる除外により、桜花賞への切符はつかめずじまい。レース登録のたびに陣営は「敵は除外だけ」と口をそろえていたほどだ。しかし、ベッラレイアの運の悪さもここへきてようやくいい方向に向いてきた。
 「確かにいろんなものを恨んだけど、逆にゆったりしたローテーションを組めたことが良かったみたい。ここに向けては本当に順調にきているから」
 ニッコリとほほ笑む平田師の言葉通り、1週前追い切りは坂路で800m52秒7→37秒6→12秒4の好時計。秋山騎手を背に、本番さながらのハイパフォーマンスで好調をアピールした。
 「先週あれだけやれたので、直前は控えめで十分。これだけ落ち着いていれば、輸送も気にすることないでしょうね」(平田師)
 前走のあざみ賞(中京)はフラワーCを除外され、やむなく回った一戦だった。その憂さを晴らすかのように、4角後方3番手から大外をぶん回す“パワープレー”で先団を丸のみして見せた。
 「確かにヒヤヒヤしたけど、秋山は馬の力を信じて乗ってくれたみたいだね。それにしても強かった」。圧倒的な勝利に思わず頬が緩んだトレーナー。勢いがついたところで、本番前の“リハーサル”については、こう意気込みを語ってくれた。
 「掛かるタイプではないし、距離は長い方がいいだろう。ごちゃつくのは嫌だが、それも府中なら大丈夫。すみれSにしたって、デビュー2戦目で牡馬が相手、しかも内外の枠の有利不利があって3着なんだからね。能力が相当なレベルにあることは間違いないよ」
 さすがに現段階でダイワスカーレットやウオッカに触れることはなかったが、その目は確実に2強を意識していた。

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