五輪開催地の決まるIOCコペンハーゲン総会まで4カ月を切っている。谷川氏は2年強にわたり五輪招致担当副知事としてけん引してきたため、庁内に動揺が走った。
知事はこの突発人事について、同日の定例会見で「ち密なネットワークが残念ながらできておらず、ここで人心一新しようと思った。谷川くんひとりの責任じゃない。全部の責任だけど、これから決戦に行くわけだからサッカーで言うとハーフタイム。ミッドフィールダーかフォワードか知らんけど、代えるもの代えて進もうと思っている」などと説明。招致PRの広報誌のデザインにダメ出ししたエピソードを打ち明けた。
「さすがにやっぱり森喜朗(元首相)だよ。古い友人だけど『こんなもん、だれが作った?』って。あの調査委員会の女性のモロッコの委員長(4月下旬に来日したムータワキル評価委員長)の大きなクローズアップ(写真)があるわけですよ。よほど若くて超美人ならわかるけど、あの人、元美人ではあるけどね、あれ見てもだれだか分からないんだよ。そんなもんがバーンと出てきてだれが興味を持ちますか?」
ポスターも5回修正させ、広告代理店最大手の電通・高嶋達佳社長にもアドバイスをもらって直したという。招致レース終盤に投入した新FWの決定力に注目だ。(高)