閑話休題。◎はもちろん、9歳馬のリミットレスビッド。人間の年齢に換算すると記者とほぼ同年代となる古豪の奮闘ぶりは何より頼もしく、心の励みになる。
「ホント、この馬には教えられることばかり。この前のさきたま杯だって、坂路(800m)58秒7の追い切りで勝ってくれた。とにかく、疲労を残さないようにしてやれば、レースで走ってくれるんだから、人間の方は楽」と管理する加用師。
老いてますます盛んな看板馬の大活躍に心からの称賛を惜しまず、年齢的な衰えを心配するどころか、「若い時に大きな骨折をして休んだ期間から逆算すれば、正味、まだ7歳くらい。うまくレース後のケアさえしてやれば、まだまだやれると思っているし、10歳まで現役で走らせるつもりでいるんだ」と、来年も現役続行を言明。
さらに、「それに、今年のJBCスプリントは園田競馬場で開催される。2戦2勝と相性抜群のコースだし、そこでGIを勝ちとるためにも、ここでスカッと勝って夏休みに入りたい」と壮大な野望を身近な現実の目標として淡々と語る。
連覇の偉業に照準ピタリのワイルドワンダー、53kg&底知れぬポテンシャルが何とも魅力のシルクビッグタイム、ここにきて顕著な上昇カーブを描くラインドライブと、久保田厩舎の三銃士は難敵だが、ダートスプリント界の大御所・リミットレスビッドからみれば、まだまだケツが青く見えているに違いない。