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丹下日出夫の若駒通信簿 大物感漂うモンテエン、ラナンキュラス

 1800メートルを超える新馬戦は、ただでさえスローになりがちなのに、モンテエンの初戦は、さらに8頭立て。前半1000メートル通過が65秒1という“ウルトラスロー”の究極の上がり勝負となり、ラスト3Fのレースラップは11秒6→11秒3→11秒7(34秒6)。

 開幕週の絶好馬場もあり、相当速い数値が出たが、急坂の待ち構える2F標識辺りでモンテエン自身が刻んだラップは、通過順から逆算すると推定11秒1(3Fは34秒3)。この数字はなかなか出せるものではない。ちなみに、父ゼンノロブロイのデビュー戦も同じ中山のマイル。34秒台の末脚がダービー2着の出発点だったことを付け加えておきたい。
 2着のリリエンタールも、上がり3F34秒5でクビ差の2着。モンジュー×重厚なドイツ血脈というと、ゲルマン人の大男を連想させるが、案に相違して416キロの軽量馬。とはいえ、小柄ながら四肢は伸びやかで無駄なアクションが少なく、比較的消耗度も少ないタイプ。次走は確勝級だろう。
 前日の土曜日のマイル戦はディミータが勝ち上がった。こちらも8頭立てで、1000メートル通過は62秒1とスローの上がり勝負となった。ただ、ラスト3Fのレースラップ、11秒9→11秒5→11秒6(レースの上がりも自身のそれも35秒0)は、前者モンテと比べると一枚落ちの印象は否めない。

 なんて、両者ともに、ラスト3Fのラップにソコソコの能力は内包しているものの、走破タイムは1分52秒2と1分37秒7。阪神マイルのダノンハラショーも上がり3F34秒6はまずまずでも、走破タイムは1分38秒0と平凡。こうしたタイプは、前半5Fの通過ラップが一気に60秒を切るような流れに、即座に対応できないケースが多々見受けられる。馬券も予想も、それを頭に入れて慎重に対処した方がいい。
 対する阪神芝1400メートルのラナンキュラスは、切れ味鋭く1分21秒5。6月の同じ阪神1400メートルを1分22秒2で勝ち上がったツルマルジュピターの時にも述べたが、昨年の6〜12月期の関西開催で、1分22秒5を切ってきた馬は去年はいなかった。
 開催初日の馬場を考慮しても時計は優秀。これまでのファレノプシスの仔は400キロソコソコの超軽量馬が続き、能力はあってもスタミナ不足のため、クラシックを乗り切ることができなかった。だが、この馬は兄姉たちと比べると10〜20キロ増しの436キロ。慎重にローテーションを組んでいけば、桜花賞戦線に耐えられる。
 阪神ダ1400メートルのナリタスプリングの1分26秒3、中山ダ1200メートルのトーセンモーションの1分11秒8も上々のタイム。ともに将来は準オープン到達を予見。一方、新潟芝1200メートルのグローリーステップの1分11秒5は、水準値に1秒足りない。
 未勝利組では、阪神芝1600メートルを1分34秒8で快勝したリディルが面白い存在。距離に壁は感じるが、マイル重賞路線の掲示板級くらいの能力は秘めていそうだ。

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