“甲子園の土です!東京の高校で何度か甲子園に行って持って帰ってきたときの一部です。とても貴重だと思います、野球好きの方どうぞ!”
“友達の弟が、埼玉県代表として2013年の夏の甲子園に出場した際に頂いたものです”
といった文言が綴られている。ほかにも、2014年、甲子園の誕生90周年を記念して入場者限定で配布された、グラウンドの土が入った非売品も売られていた。
「出品者は球児本人だったり、その知り合いなどでしょう。ただ共通して言えるのは、彼らにそこまでの罪悪感がないということです。ある出品者のアピール文には、『友達にも自慢出来ますし、高校球児は持ってるだけで闘志が湧いてくると思います』と書かれていました」(芸能ライター)
だが、こうした物議を醸す出品は今、急速に増えつつある。5月には、故・西城秀樹さんの葬儀で配られたポストカードやCD、カレーなどの記念品がオークションサイトに大量出品されていた“事件”もあった。その張本人と見られる男性は、弔問客から「大量に持ち出していたのを見た」と“行為”をばっちり目撃されている。だが、買う者の心理にも歯止めがかけられず、複数出品された配布品の中には100万円を超える入札もあった。
さらに、7月2日に他界した落語家の桂歌丸さんの告別式で配布された記念品も、同じオークションサイトで転売されていたことが発覚した。現在はいずれも出品の形跡は削除されているが、おそらく今後も“模倣犯”が現れないとも限らない。
何でも出品できて、誰でも買えるフリマサイト、またオークションサイト。お金になる、手軽に手に入ることばかりに気がとられ、本来なければならない「やましい気持ち」「後ろめたさ」が、どんどんなくなっていっているのではないだろうか。日本人は、次は何を売りさばくのだろうか。