旧通産省工業技術院元院長は、4月19日の事故後、警察の取り調べに対し、「アクセルが戻らなくなった」と説明していたが、7日になり、警察が自動車の機能検査を実施した結果、アクセル・ブレーキともに異常なしと判定したことが判明したのだ。
この結果、元院長の主張は虚偽で、「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」可能性が極めて高まり、警察は7日までに元院長の自宅などを自動車運転処罰法違反の疑いで家宅捜索したことが明らかとなった。なお現在も、元院長は事故時に負った怪我のため入院中とのこと。そして、逮捕されるか否かについてはわかっておらず、従来通り「逃亡・証拠隠滅の可能性がないため逮捕しない」方針であるものと見られている。
事故時、「ブレーキが戻らなかった」などと、事実上「乗っていた自動車に欠陥があった」と主張していた元院長だが、違っていたようだ。本人が誤認識をしていた可能性が高いが、主張は「言い逃れ」のようにも取れる。仮に後者だった場合は、「証拠隠滅の恐れがある」とも思えてしまう。
今回の新事実発覚や、ゴールデンウィーク中にも自動車の操作ミスによって「逮捕」された人物が複数出ただけに、ネットユーザーからは「元院長を早く逮捕するべきだ」「勲章をもらっていれば逮捕されない世の中なのか」など怒りの声が上がる。
また、「病院で悠々自適な生活をしているのは許せない」「入院が長すぎる。逃げているだけなのでは」という声や、「死亡した妻子も生きていればゴールデンウィークを楽しんでいたはず。そう考えると許せない」「妻子の夫が不憫ならない」と遺族に対する同情の声も上がっている状況だ。
平成最後の月に発生したこの事故。未来ある子供と、成長を楽しみにしていた母親の生涯を奪っておきながら、逮捕されない事案は「史上最も胸糞の悪いニュース」とまで言われている。今後、警察がどのように捜査を進めていくのか、日本国民は注目している。