スタートこそいまひとつだったが、ペースが緩い上に他馬が外を回ったため、結果的にはハナへ立つ形になった。勝ち時計は平凡も、「最後までまじめに走ってないし、直線でスタンドを見て外にフラれたようにかなり余裕があった」と福永騎手。「これからの成長次第だけど、GIに出れるぐらいの素質はあるよ」と将来性を高く買っていた。
一方、池江寿師も「きょうはボルト(北京五輪陸上男子100m金メダリスト)の予選みたいなものだったね」と余裕の弁。今後については「府中か京都あたりかな」と話していた。
牝馬限定の芝1400mは、マイペースで逃げた6番人気のショウナンカッサイがそのまま押し切った。
前半5F通過が60秒3、勝ち時計も1分24秒9と平凡だったが、ラスト2Fは11秒2→11秒4としっかりした脚取り。「スローで行かせてもらったからね。終いだけ伸ばしたが、楽だったよ」と福永騎手。北出師も「新馬としては上々でしょう。入厩した時からポンと出ていたし、ゲートのセンスは抜群だった。全身を使って走る馬ですよ」。血統的に距離に限界がありそうだが、「まだ余裕があったし、まるっきりのスプリンターではないみたい。今のところは千二、千四を使っていく予定だが、将来的には距離を延ばしていきたい」と話していた。
ダ1200m戦を制したのは、3番人気のアポロビッグバン。好発から控えて2、3番手。直線で追い出されると、力強い末脚で抜け出した。
「まだ万全といえる仕上がりじゃなかったし、道中もしっかり走れていなかったが、それで勝つんだからね。これから上積みしかないだろうし、距離面も含めて楽しみ」と勝浦騎手。
使い出しを2週延ばして、先週から新潟に滞在して調整されていた。「少しは効果があったかな。時計は遅いが、ここで勝つと負けるとでは先々、大違い。まだ全体的が緩いが、距離の融通性はありそう」と岩戸師。「トレーニングセール出身だし、ダートのイメージが強い。今日は芝の切れ目で飛んでいたしね」としばらくはダートを使っていく予定。