約200人の聴衆が黒川夫妻のデュエットを待つ中、壇上の黒川氏が演説台を離れてスーツの前ボタンをはずした。なんと、下には防弾チョッキを着込んでいた。これには聴衆もポカーンと口を開けるしかなかった。
黒川氏は「私は常に備え万全。警視庁から『この3日間がいちばん危ない』と連絡があったので着ています。機関銃でも大丈夫。都民のためなら命は惜しまないが、(暗殺された)JFケネディー大統領にはなりたくないから」と説明した。
都知事候補が防弾チョッキを装着するとは物騒な話。いったい誰に狙われているというのか。
黒川氏は「誰が私を狙っているのか知りませんけども、警視庁が『防弾チョッキを着てくれ』というからきょう買ったんです。店の人は、都知事候補が防弾チョッキを買いにくるなんて…と絶句していました。まあ、ココ狙われたら一発ですけど」と人差し指で眉間を2、3回突付いた。
黒川陣営は「ちょっとそんな情報が入ったらしい」と口を濁しつつ、1日からSP警護が付いたことを明かした。防弾チョッキは本人自ら中央区内の防犯専門店で購入したもので、米国立司法研究所(NIJ)の「レベルIIIA」試験をクリア済み。専用の防弾・防刃テストラボで9mmルガーと44マグナムの貫通テストをパスしており、「私だけがいつでも刺される距離で手を骨折するほど握手している」という黒川氏にも完全防御といえる。