先日の謝罪会見後からスポンサー企業が続々と離れだしているのだ。あの会見がいかにマズい会見であったことを、ジャニーズ上層部は理解できているのだろうか?
藤島ジュリー景子前社長は、「叔父の起こした問題なので、めいとして責任をとって辞任いたします」と「悪いのは私じゃなくて叔父さんよ」発言をして、社会常識のなさを披露してしまった。
東山新社長は社名変更について問われ「やはりこれだけの犯罪ですから、これを引き続き名乗るべきなのか? ただぼくが思いましたのは、創業者の名前でもあり、初代のグループでもありますし何より大事なのは、これまでタレントさんが培ってきたエネルギーやプライドなど、その表現の1つでもいいんじゃないかと」
と、結局、ジャニーズという名前を聞くだけで、フラッシュバックを起こしてしまう被害者いるのがわかっていても「ブランド名」は捨てたくないということだろう。
これにはスポンサー企業でなくても「?」と思ったはずだ。
だが、ジャニーズ側、特に藤島ジュリー景子前社長は、自分たちがおかしなことを言っていることに気が付いていないだろう。
おそらく最高権力者のジュリー氏の周囲には、キツイことを言う人は誰もおらず、オベンチャラをいう側近ばかりのはずだ。
さらに彼女自身、最初から叔父ジャニー喜多川と母メリー喜多川、そしてジャニーズの威光に守られてきたお姫様だ。先日の記者会見も直前まで「さらし者になりたくない」と、出るのをしぶっていたほどの責任感のなさである。
東山新社長も、これまでジャニーズという無敵の事務所に保護されチヤホヤされてきたスターさんで、経営は初心者。とてもこの難局を乗り切れる人材とは思えない。謝罪会見のときも、答える姿はドラマみたいにカッコいいが、想定外の質問に対応できていたとは思えない。
これまでのジャニーズのマネージャーや営業も、テレビ局に対しても、内容、キャスティングなどに口を出し、気に入らなければクレームと、殿様商売を続けてきた。いまさら普通の芸能事務所のように頭を下げて、タレントを売り込めるのだろうか?
ジャニーズからは、いま続々とスポンサー企業が離れだしている。民放にとってスポンサーは命綱だ。ジャニーズよりスポンサーが大切なのはいうまでもない。
この事態に、経営素人の東山紀之新社長や、代表取締役に居座った藤島ジュリー景子前社長、これまで殿様商売をしてきた重鎮たちに対応できるのだろうか?
10月1日から東山新社長新体制発表というが、新社長やジュリー前社長を無視できるくらいの剛腕な実力派を揃えないと、被害者の補償どころか会社が無くなってしまうかも知れない。
プロフィール
巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。