内閣府の『男女間における暴力に関する調査』(令和3年3月)の『配偶者からの暴力の被害経験』によると、女性の約4人に1人、男性の約5人に1人が、配偶者から被害を受けたことがあり、女性の約 10人に1人は何度も受けているという。
そして暴力を受けた女性の15.5%が実際に離婚しており44.1%が離婚したいと思ったという。
暴力を受けた男性の場合は14.2%が離婚し、23.7%が離婚したいと思ったという。
命の危険を感じるほどの暴力を受けたことのある人は女性18.2%、男性5.0%。女性の約5人に1人が、命の危険を感じるほどの暴力を受けた経験があるというのだ。
これらは配偶者からの暴力だが、恋人など交際中の相手からの暴力では、女性16.7%、男性8.1%が暴力の被害経験がある。
同棲(同居)の相手では、女性39.2%、男性36.7%もが、暴力被害を受けている。これは結婚中や交際中より格段に多い。同棲中というのは、男女を暴力的にするのだろうか?
交際中に命の危険を感じた経験は、女性23.7%、男性7.2%もある。男女交際というのは、ある意味命がけなのか?
さて、次はつきまとい(ストーカー)についてだが、女性10.7%、男性4%が、被害の経験があるという。女性の10人に1人がストーカー被害に遭っているということだ。
ストーカーをする相手は「交際相手・元交際相手」が約3割、「職場・アルバイトの関係者」、「通っていた(いる)学校・大学の関係者」が約2割。
それ以外では職場やバイト先の客、元配偶者、地域活動や習い事の関係者、ネットで知り合った人、知らない人からつきまとわれる場合も多いようだ。
ストーカー被害を受けた人で「命の危険を感じた」という割合は、女性25.4%、男性19.7%もあるというのだから恐ろしい。
ある心理学者によると、ストーカー加害者は「自分に自信はないが自尊心は高い」というタイプが多いという。そして感情や行動を抑えることができない。
しつこいストーカーにつきまとわれると、最悪被害者がお金を払って引っ越したりしなくてはいけなくなる。
もし被害を受けるようなことがあったら、速やかに警察などに相談することをおすすめする。
プロフィール
巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。