アメリカで逮捕時に警察官2名にツバを吐きかけるなど、嫌がらせ行為をして起訴されていた男に対し、テキサス州の裁判所が禁固刑70年の有罪判決を言い渡した。海外ニュースサイト『Law and Crime』『New York Post』などが4月15日までに報じた。
報道によると2022年5月、同州警察ラボック署は「暴行を受けた」などと女性から緊急通報を受けた。女性は元交際相手の36歳男と車に乗っており、帰宅途中であった。すぐに警察官2名が女性のもとへ。駆け付けた警察官によると、女性の顔には殴られたような痕があったそうだ。女性の話では、携帯電話が壊れてイライラした男が女性の顔面を殴るなどの暴行を働き、銃を突き付けて女性を脅したという。警察は、車内にいた男をDVの疑いで逮捕した。
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逮捕された男は激怒して「逮捕するのは私ではなく、女性の方だ」などと訴えた。警察は男の主張を聞き入れず、男をパトカーに乗せて留置場に向かった。パトカーの後部座席に乗せられた男は、パトカーのドアや窓を蹴るなどして暴れたという。警察官がパトカーを停止させ、後部ドアを開けたところ、男はなおも暴れて警察官らにツバを吐いたそうだ。留置場に着いてからも、男は同様の行為をしたという。男は女性に対するDV行為、警察官に対する嫌がらせ行為で起訴された。
4月11日に開かれた男の陪審員裁判では、DVおよび嫌がらせ行為で有罪となり禁固刑70年の判決が男に言い渡された。担当の検事によると男は前科者で、過去に窃盗罪やDVなどで有罪判決を受けている。本件でもDVで起訴されており、最短で25年の刑期だ。これに警察官に対する嫌がらせ行為が加わり、禁固刑70年の判決になったという。男が控訴するかは報じられていない。
このニュースが世界に広がると「警察にツバを吐くのは、殺人と同罪らしい」「罪状と刑罰が合っていない。アメリカの司法は終わった」「ひどい判決。陪審員は何をやっているのか」「警察官が白人で、男が黒人だからだろう」「判決は明らかにおかしい。人種差別に持っていけば男の大勝利確定」「アメリカの警察は腐っている。一度解体したほうがよい」と批判的な声が多数を占めたが、一方で「再犯を繰り返す男。何も学ばない。70年の刑期で問題なし」「唾液を吐かれるのは汚いしイヤだ」「小さな犯罪でも取り締まるべき。治安のために」といった声も上がった。
70年の刑期は長すぎるかもしれないが、どんなに嫌なことをされても、相手には敬意をもって接する方が、自分のためにもなるだろう。
記事内の引用について
Man sentenced to 70 years in prison after being convicted of spitting on 2 police officers in Texas(Law and Crime)より
https://lawandcrime.com/crime/man-sentenced-to-70-years-in-prison-after-being-convicted-of-spitting-on-2-police-officers-in-texas/
Texas man Larry Pearson sentenced to 70 years in prison for spitting at cops(New York Post)より
https://nypost.com/2023/04/13/texas-man-sentenced-to-70-years-in-prison-for-spitting-at-cops/