アメリカ・フロリダ州の住宅で、息子の交際相手の男性に激しい暴行を加えて失明させたとして、起訴されていた父、母、兄、弟の裁判が始まり、事件の詳細が明らかになったと、海外ニュースサイト『Local 10』『Law and Crime』などが5月12日までに報じた。
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報道によると2020年11月ごろ、同州ブロワード郡在住の31歳男性A(以下A)は、近所に住む21歳男(以下男)と交際を開始したという。Aは同性愛者だが、男の性的指向は報じられていない。交際を開始してから9カ月ほど経過したころ、きっかけは不明だが、男の両親(44歳の母親、43歳の父親)が、2人の関係を知ったという。
男の両親は激怒して、2人を別れさせようとした。母親はとある女性を男に紹介して、無理やり婚約させたという。両親は「息子をゲイにしたのはA」と思い込み、Aに恨みを募らせていった模様。2021年8月6日、男の母親、父親、25歳の兄、男の4人は、Aの自宅に押し入ったという。4人は、Aに殴るけるの激しい暴行を加えて、その場を去っていった。
のちに警察が呼ばれ、Aは病院に搬送された。Aの顔面は大きく腫れ上がり、あご骨折、脳震とう、脳浮腫などで重傷だったという。視神経も損傷しており、このケガが原因でAは両目を失明。脳のダメージも大きく、しばらくは記憶障害でまともに話ができなかったそうだ。警察の事情聴取時、Aは「酒に酔ってしまい、転んでケガをした」と説明。違和感を覚えた警察は何度も聞き返すも、Aは「転んだ」と話すだけだったという。
しかし、事件発生から半年後の2022年2月、Aは警察に「あの時、男の家族から暴行された」と話したという。事件発生当初、真実を話さなかった理由についてAは「男が困った立場に置かれてしまう」と説明。Aの供述を受けて、警察は、男、男の母親、父親、兄の4人を、殺人未遂、ヘイトクライムなどの容疑で逮捕、起訴した。
男らの代理人弁護士によると、4人とも容疑を否認。Aの主張に一貫性がなく、証拠がないと主張している。4人の裁判は現在も続いており、有罪となれば、最大で終身刑の可能性がある。なお、Aと男は、事件後に別れているという。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「ひどい。これはヘイトクライムだ。終身刑でよし」「失明するまで殴るとは常軌を逸している」「同性愛を毛嫌いする一家なのだろう。イマドキあり得ない」「男は、同性愛嫌いの両親に逆らえずに、すべてAのせいにしたのだろう。最低だ」「男をかばおうとしたAは素晴らしい。男らに失明の賠償を求めよ」「半年後話を変えたのは、男がお見舞いに来なかったからか?」といった声が上がった。
息子といえども、男は20歳を過ぎた立派な大人だ。その息子の恋愛事情に介入して、交際相手の男性を失明するまで暴行するなど、許されるものではないだろう。男ら家族には重い判決が予想される。
記事内の引用について
Gay man accusing Ukrainian family of hate crime speaks about brutal beating(Local 10)より
https://www.local10.com/news/local/2022/05/12/gay-man-accusing-ukrainian-family-of-hate-crime-speaks-about-brutal-beating/
Man Who Says Ex-Boyfriend’s Family Beat Him Blind over Gay Relationship Speaks Out(Law and Crime)より
https://lawandcrime.com/crime/man-who-says-ex-boyfriends-family-beat-him-blind-over-gay-relationship-speaks-out/