神奈川県警によると、事件が発生したのは6月30日午後2時半頃。90歳男性の家に、神奈川県警の警察官を名乗る男から「詐欺の犯人を捕まえた。犯人はあなたの口座情報を知っているので、銀行に連絡して口座を止めている」などと、デタラメの電話が入る。
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そして、刑事を騙る30代と見られる男が家を訪れ、男性の娘である60代女性に対し、キャッシュカードを封筒に入れるよう指示。また、被害届と称する紙に口座の暗証番号を記載させ、捺印を求める。女性が印鑑を取りに行っている隙に、トランプの入った封筒とキャッシュカードの封筒をすり替えた模様で、キャッシュカードが持ち去られた。
その後、60代女性が不審に思い警察に確認し、詐欺であることが発覚。すでに314万円が引き出されていた。神奈川県警は「キャッシュカードを用意してほしいという電話はまず詐欺を疑って」と呼びかけている。
「最近は警察官による犯罪も多く発生しています。警察官を信用しないということが、詐欺を防ぐ第一歩です。どのような案件でも、必ず警察署に確認を入れるようにすると良いでしょう。警察に限らず、裁判所や弁護士など、権威をチラつかせると、焦ってしまう傾向があります。簡単に信用しないでください。あとはやはり、キャッシュカードを用意する、暗証番号を書かせるなどの話が出た際は、詐欺を疑うべきです。多くの人はネットの普及で防犯意識が向上していると思いますが、テレビや新聞しか見ない高齢者は、騙されやすい傾向があります。家族が注意喚起をしてほしいですね」(事件記者)
キャッシュカード、口座の暗証番号。この話が出た場合は、「詐欺」を疑ってほしい。