問題となっているのは、新型コロナウイルスのワクチン接種について、医療従事者や高齢者、基礎疾患がある人への優先接種に続く、一般の人への接種開始について。19日、一部報道で一般への接種が「5月ごろ」と報じられたが、河野大臣はツイッターを通じ、「いや、ワクチン担当になって昨日の今日で、まだ想定していない」と否定した。
また、続いてNHKが、「国の接種計画」として2月下旬めどに医療従事者約1万人、3月中旬めどに医療従事者など約300万人、3月下旬めどに65歳以上約3600万人、4月以降に基礎疾患のある人などを優先すると順位を報じた。すると、河野大臣はこれにも「うあー、NHK、勝手にワクチン接種のスケジュールを作らないでくれ」とこの接種計画を否定。「デタラメだぞ」と断罪した。
この河野大臣のツイートに、ネットからは「どの報道を信じていいか分からない」「直接フェイクって断じてくれると安心する」といった声が集まっていたが、一方で河野大臣の元には、「本当にフェイクなの?」「厚労省がこのスケジュールで動いてると思う」といった指摘も寄せられていた。
実は、厚労省は昨年12月に配布した、自治体に向けた新型コロナウイルスワクチンの接種体制確保についての説明会資料の中で、「新型コロナワクチンの接種体制の構築」として今回NHKが報じたスケジュールを公開している。そこには「スケジュールのイメージ」「優先順位は検討中の案に基づく」と注意書きが記されているものの、ネットからは「まったくのデタラメとは言えないと思う」「決定したスケジュールがこれとは違うものになったとしても、『デタラメ』って言い方はどうかと…」といった声が集まっていた。
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河野氏と言えば、防衛大臣だった昨年6月15日、新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の山口・秋田両県への配備断念を発表。しかし、その前月にNHKがいち早く「事実上の断念」を報じた際には、ツイッターで「フェイクニュース」と断罪していた。政治決断とツイッターでの真逆だったため、多くの国民が混乱する事態に。このこともあってか、「河野大臣のツイッター発信は信用できない」の声もある。
今回の河野大臣の発信には、国民民主党の玉木雄一郎代表も「河野大臣期待していますが、これはダメです。ありがちな『俺は聞いてないぞ』モードになると現場は大混乱します」と苦言を呈している。果たして、本当のスケジュールはいつ発表されるのだろうか――。
記事内の引用について
河野太郎公式ツイッターより https://twitter.com/konotarogomame
玉木雄一郎公式ツイッターより https://twitter.com/tamakiyuichiro