シンガポールに住む53歳のシンガポール人の母親と19歳のシンガポール人の息子がInstagramでライブ配信を行い、人種差別や宗教を中傷する発言をして、警察から事情聴取を受けたと、海外ニュースサイト『mothership』と『The Straits Times』が6月10日までに報じた。
>>痔が気になった68歳の男性、好奇心から肛門に箸を刺して大惨事に<<
報道によると、6月3日、母親と息子は息子の友人と思われる男性とInstagramのライブ配信機能を利用し、ライブ配信をしていたという。6月3日のライブ配信の中で、母親と息子は、息子が2016年にとある動画サイトを介してした、差別発言について話したそうだ。2016年に息子がどのような差別発言をしたのかは具体的には明かされていない。
6月3日に行われたライブ配信の中で、2016年の差別発言について話題に上った際、母親と息子はマレーシア人や黒人を「ぶっ殺す」と発言したという。さらに、宗教的感情を傷つける発言もしたそうだ。
ライブ配信の視聴者は60人ほどだったが、動画はその後、拡散された。『mothership』は6月3日に行われたライブ配信の動画の一部を公開しているが、母親と息子は一つのイヤフォンを片耳に一つずつ付け、母親がイヤフォンに繋がるスピーカーを持って差別用語を叫んでいる様子が映っている。息子は終始神妙な表情をしているが、母親は差別用語を叫んだ際、薄らと笑みを浮かべている。
動画が拡散されたことで警察が調査に乗り出し、母親と息子は警察の事情聴取を受けたという。『mothership』によると、母親と息子には、6月3日に行われたライブ配信で、人種的および宗教的な感情を意図的に傷つけたとして、最大で3年の懲役が科される可能性があるそうだ。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「差別発言は許されるものではない。親子で差別用語を言うなんて悲しい」「視聴者は60人だったのに、そこから拡散されて警察が動くまでになったことに驚き。ネットの拡散は怖いと思った」「19歳の年頃の息子が母親とInstagramのライブ配信をすることがすごい。普通ならSNSに親は出したくない」などの声が挙がっていた。
海外では、SNSで差別発言をして事情聴取を受けた人間が他にもいる。
シンガポールの海軍学校に通う男子学生が、Instagramで差別発言を繰り返し、警察の事情聴取を受けたと、海外ニュースサイト『Coconuts』が6月11日に報じた。同記事によると、男子学生は約1年間にわたり、自身のInstagramのアカウントでマレーシア人とインドネシア人に対して「役に立たない人間」「清掃員の仕事にしかつけない人たち」と綴って投稿するなど、人種差別発言を繰り返していたという。
男子学生のInstagramの投稿が拡散されたことで警察が捜査を開始し、男子学生は警察の事情聴取を受けた。6月16日現在、男子学生の処分については明かされていない。
シンガポールにも根強い差別思想を持つ人がいて、警察が動くほどの社会問題になっているようだ。
記事内の引用について
「Police investigating S'porean mother, 53, & son, 19, for uttering racial slurs & vulgarities on Instagram live session」(mothership)より
https://mothership.sg/2020/06/singapore-mother-son-racial-slur/
「Mother and son being investigated for using racial slurs on Instagram」(The Straits Times)より
https://www.straitstimes.com/singapore/mother-and-son-being-investigated-for-using-racial-slurs-on-instagram
「Singapore Poly looks into racist Instagram posts linked to student」(Coconuts)より
https://coconuts.co/singapore/news/singapore-poly-looks-into-racist-instagram-posts-linked-to-student/