問題を起こしたのは西宮市の環境局でゴミ収集を担当する32歳の職員。10日の収集業務を終えると、実家で使用したペンキの一斗缶10缶を処分するため、26歳の同僚に声をかけ、ゴミ収集車を使った。
ペンキの一斗缶を収集車で運ぶ際、灰色の塗料が漏れ出すトラブルが発生。後ろを走っていた自動車の運転手が「タイヤが汚れた」と警察に相談。その結果、ドライブレコーダーなどの映像から、ペンキを漏らした車がゴミ収集車であることを突き止めた。
西宮市が調査したところ、2人が不正にゴミ収集車を利用していたことが判明。「不正利用は初めてで、軽い気持ちでやった。反省している」と話しているという。西宮市は2人を処分する方針だ。
市のゴミ収集担当が私的に収集車を利用していたという事実に「酷い」「粗大ごみなど、ゴミを捨てるためにお金を払うケースもある。自己都合で収集車を使うなんて言語道断。懲戒免職レベル」など、怒りの声が続出。
また、「ゴミの収集ルールを守るよう市民に強要しておきながら、自分たちは収集車を不正利用している。こんなのことはあってはならない」「収集車は税金から賄われている。職員が流用するなんてもってのほかだ」「モラルが低すぎる。今回だけではなく、何回もやっていたのでは」など、不満の声も多かった。
西宮市職員の不祥事は相次いでおり、盗撮や窃盗、談合などをはじめ、人事部長が女性職員と不適切な性行為に及ぶなどトラブル続き。今回も、西宮市が組織として体を成していない実態が改めて浮き彫りになった形だ。