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痛み悩みの相談室 インフルエンザで関節が痛む謎

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提供:週刊実話

 インフルエンザなどのウイルス感染症にかかると、通常の風邪の症状に加え、高熱や頭痛、筋肉痛、関節痛、全身の倦怠感などの症状が出てきます。しかし、関節痛が生じる要因に関しては、現在の医学でも解明されていません。

 私は疑問に思ったことで興味があることは調べるようにしていますが、現段階で整形外科に関することで、調べても原因がまったく解明できなかったのは、この1点だけです。また、整形外科医でこの疑問に対して明確な答えを出すことができた人は、私の知る限りでは見当たりません。それだけ「インフルエンザにかかった時に感じる関節の痛み」は謎に包まれているのです。

 膠原病専門の大学教授に質問しても、この件に関しては首をかしげていました。感染症が専門の大学教授に聞いても、「ウイルスの抗原が関節のどこかに反応しているか、サイトカイン(免疫にかかわるタンパク質)が放出されるのか…」と言葉を濁していましたが、やはり不明とのことです。私はその分野に詳しくはありませんが、ウイルスが間違って関節と反応しているか、あるいはサイトカインが出現して関節に炎症を起こしているのではないかと想像しています。

 ちなみに、インフルエンザでは筋肉痛も同時に起こりますが、これに関しても明確な答えは導き出されていません。一説によると、筋肉が微細に動いて高熱を逃しているから生じているのではないかともいわれています。

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監修/井尻慎一郎先生
井尻整形外科院長。医学博士。著書・監修書に『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(創元社)、『筋肉のからくり 動かし方を変えるだけでコリと激痛が消える!』(宝島社)などがあるほか、論文、講演、テレビ出演などで活躍中。井尻整形外科HPはhttps://ijiri.jp

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