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名医・博士の健康術 ★今週のテーマ キャベツカレー

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提供:週刊実話

 先生自らの数値が下がり、その効果は実証済み!「キャベツカレー」で中性脂肪・肝機能が改善する!!

 全日本カレー工業協同組合が公表した統計によると、日本人は1年間に約73回、つまり週1回以上は何らかの形でカレーを食べていることになる。「野菜は嫌いだけど、カレーに入っていたら食べやすい」という人も多く、まさに「究極の健康食」といえる。

 そして、カレーは具材だけでなく、カレー粉のスパイスにも様々な健康効果がある。自らもカレーが大好きで、医師業と並行してカレー店を開いたこともある、漢方専門クリニック「くにやクリニック」院長の小泉久仁弥先生は、スパイスの効能について次のように述べる。

「カレー粉は複数のスパイスをブレンドして作っており、その多くは漢方薬と原料が共通しているので、高い薬効が期待できます。私も自分が開いたカレー店では、スパイスをふんだんに配合した『薬膳カレー』を提供していました」

 漢方には「胃腸を整えると健康になる」という考え方があるが、スパイスには「血流を改善する」「胃腸の働きを整える」「肝機能を活性化させる」などの効果がある。そのため、食生活にカレーを取り入れるのは、医食同源(病気を治す薬も食べ物も、本来根源を同じくするものという考え方)にも通じているのだ。

★健康効果が高いスパイス

 カレーのスパイスには、辛みをつける「レッドペッパー」、上品な香りを持つ「シナモン」、カレー特有の香りを出す「クミン」、黄色い色付けに欠かせない「ターメリック」、甘く濃厚な強い香りを持つ「クローブ」、食欲をもたらす「コリアンダー」などがある。

 この中で、整腸作用があるのはターメリック、クミン、コリアンダーで、腸にガスがたまるのを防いだり、消化機能を刺激して、便通をスムーズにしたりしてくれる。

「カレーを食べて腸の働きを整えることで免疫力も高まり、病気やストレスにも強くなります。代謝が上がるので血流もよくなり、冷えも改善して動脈硬化を防いでくれます。さらに、カレーの辛味成分には発汗や脂肪燃焼を促す効果もあるので、肌の新陳代謝やダイエット効果も期待できます」(小泉先生)

 他にも、ターメリックに含まれる「クルクミン」には、肝臓の働きをサポートする作用がある。胆汁の分泌を促し、コレステロールの増加を抑制して肝機能を安定化させる。

 市販のカレー粉は各種スパイスを配合させて作っているが、自分で配合して好みの味や効能のカレーを作るのもお勧めである。

★キャベツが健康を改善

 様々な健康効果をもたらすカレーだが、実は小泉先生自身も、カレーの助けを借りて健康を取り戻した経験がある。

「クリニックを開業した頃は目の回るような忙しさで、自分の健康を気にする余裕が、まったくありませんでした。それで、健康診断の血液検査で中性脂肪や肝機能のγ-GTPの数値が高いことが分かり、『このままではマズい』と思い、対策に乗り出しました。その時に考案したのが薬効の高いスパイスカレーで、漢方薬を併用しながら週3日ほどカレーを食べるようにしたら、γ-GTPの数値が徐々に改善してきました」(小泉先生)

 小泉先生は、自身の健康を取り戻すために様々なカレーを作ったが、お勧めなのが、キャベツをふんだんに用いた「キャベツカレー」である。野菜だけなのであっさりしているが、より高い健康効果が期待できる。

 キャベツには「キャベジン」と呼ばれるビタミンUが豊富で、荒れた胃の粘膜を正常に整える作用がある。また、肌荒れ防止や疲労回復、風邪の予防などの効果があるビタミンC、血液の凝固促進や骨の形成に貢献するビタミンKもたくさん含まれている。

★ヘルシーな仕上がりに

 キャベツカレーの大きな特徴の1つが、ルーではなくカレー粉を使っている点だ。ルーは様々な食材が使われているのでカロリーが高めだが、カレー粉から作れば、脂質や塩分を抑えて、ヘルシーに仕上げることができる。

「キャベツの甘みで辛さは控えめですが、その分、薄味なので、カレー粉はお好みで増やしてください。カレー粉は炒めると香りが出てきますが、焦げないように弱火で炒めるのがポイントです。また、カレーにとろみをつけたい場合は、みじん切りにした玉ねぎを茶色くなるまで炒めてください。玉ねぎの甘みが加わり、さらに味わい豊かになります。とろみづけには、カレー粉を加えて炒める際に、適量の小麦粉をプラスするのも手です。物足りないときは、鶏肉やサバの水煮などのたんぱく質食品をプラスしてもよいでしょう」(小泉先生)

 じゃがいもやにんじん、トマトといった野菜も具材として加えているので、とてもヘルシーなキャベツカレー。年末年始の暴飲暴食で疲れた胃を癒やすには、うってつけのメニューだ。

◉カレーの健康効果
*血流改善:ダイエット、冷えやむくみ改善、動脈硬化予防、脳を活性化、など
*整腸作用:便秘改善、老廃物の排出、美肌効果、免疫力アップ、など
*肝機能の活性化:肝臓強化、コレステロール値改善、など

◉キャベツカレーの作り方
材 料(2人前)・キャベツ(ざく切り)大1/8個
・トマト(粗みじん切り)大1/2個
・玉ねぎ(みじん切り)1/4個
・じゃがいも(ひと口大切り)小1個
・にんじん(みじん切り)1/4本
・しょうが(すりおろし)_小さじ1
・カレー粉_小さじ1〜2
・塩_小さじ1/4
・サラダ油_適量
・水_50ml(1/4カップ)

作り方
(1)フライパンでサラダ油を熱し、玉ねぎをしんなりとしてやや色づくまで炒める。
(2)しょうがとカレー粉を加えて軽く炒める。
(3)じゃがいも、キャベツ、にんじん、トマトを加えて炒める。
(4)塩、水を加えて、時々かき混ぜながら15分ほど蓋をして煮込む。

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監修/小泉久仁弥先生
くにやクリニック院長(内科・アレルギー科)。岩手大学医学部卒業後、福島医科大学、北里研究所東洋医学総合研究所、都立大塚病院東洋医学科などの勤務を経て、現職。日本東洋医学会指導医の資格を持つ漢方専門医として活躍している。

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