そんな路線バスだが、安価で移動できる手段だけにクレームも多い。当然、モンスターのような乗客も多数存在している。その中で、多くの人々を怒らせたのが、2019年3月に発生した事件だ。
事件が発生したのは京都市左京区。3月28日の午後8時頃、停留所から出発したバスに乗ろうとした男(65)が、自分を乗せずに発車しようとしたことに激怒。バスを追いかけて後部ドアを叩くと、女性運転手(40)は、ドアを開け乗車させる。
すると、男は「走っているのがわからんのか、ボケ」と暴言を吐くと、運転手の胸ぐらをつかみ、またしても暴言を吐いた。2019年6月、この男が京都市中央区在住の放射線技師であることが判明。警察は公務執行妨害の疑いで逮捕。取り調べに対し、男は「走って乗ろうとしていたのに発車して腹が立った」と話し、容疑を認めた。
この事件に、「自分も発車間際に駆け寄ってドアを叩く人間を見た」「こういうのって絶対高齢者や中年。若者は絶対やらない」「何を考えているのかわからない。こんなことでキレるなんて沸点が低すぎる」「こういう人間って本当に不愉快」と怒りの声が上がる。
また、「運転手はドアを開ける必要はなかった」「もっと毅然とした態度を取ってもいいと思う」「一分でも停留所から発車したら開けないというルールを徹底するべきだ」「誰かがサービスで開けてしまうから、客が当たり前だと思ってしまう。止めるべき」とバス運転手の対応を疑問視する声も多く上がった。」
バスは基本的に時刻表に沿って運行するもの。発車するのは定刻を迎えているためであり、後から追いかけてきた人間を乗せることは、遅延や今回のように不要なクレームを招くことになる。「開けない」ことを徹底するべきかもしれない。