私の訪れた日は酉の市だったため大変多くの参拝客がおり、お賽銭を入れるのにも数分並ぶほどでした(写真参照)。
花園神社には、倉稲魂命(花園神社)、日本武尊(大鳥神社)、受持神(雷電神社)の3柱の神が祀られています。JR新宿駅から歩いて10分ほどの場所にあり、江戸時代以前から、新宿の総鎮守として重要な位置を占めていました。
初めて史料に花園神社の名が登場したのは享保3年になります。
大火に遭った社殿復興を願って、内藤新宿町より奉納された額面に「花園社」とあったそうです。
しかし「花園神社」という名称が正式なものになるのはずっと後のことで、稲荷神社や三光院稲荷、江戸時代には地名にちなみ、四谷追分稲荷と呼ばれていたこともありました。
昭和40年に現在のコンクリート製の本殿に建て替えられ、そのときより正式名称を「花園神社」に改めました。
場所柄、参拝以外にも休憩や待ち合わせ場所としても使われており、昼間は人が途絶えることがほとんどありません。私が訪れた酉の市も大変有名な神社であり、都内でも最大級の賑わいを見せます。
酉の市以外にも、節分祭(2月3日)、花祭り(4月)、例大祭(5月)、山開き祭(7月)、盆踊り(8月)など、1年の間に様々な祭事があります。
また、近年では珍しくなった「見世物興行」にも境内を提供しています。
人通りの多い新宿の街の中にあるのが不思議に思えるほどの、静かで広々とした境内。
そして立派な鳥居や拝殿は、一見の価値があります。
新宿でお時間のできたときには、足を延ばしてみてはいかがでしょう。
(「実話怪談記者」へみ 山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/