search
とじる
トップ > レジャー > キャバ嬢が生まれる瞬間(12)〜起業するためにキャバ嬢になった女〜

キャバ嬢が生まれる瞬間(12)〜起業するためにキャバ嬢になった女〜

 如月洋子(23歳・仮名)

 私は北海道の国立大学を卒業後、上京し、今は渋谷のシェアハウスに住んでいる。シェアハウスを選んだのは家賃が安いのと、テラスハウスの影響かな。だってなんだか楽しそうじゃん? そこには芸人、イラストレーター、声優、歌手とかを目指す人達がいっぱいいて、みんな夢を叶えるためがんばってる。私の場合は企業家になってやろうと思って。起業するためにまずキャバ嬢でしょ。なぜキャバかっていうと、会社を興すならまずは人脈。夜のお店でいっぱい社長と仲良くなれば、絶対プラスになるはず。

 それでキャバクラといったらやっぱ六本木だよね。ってことでこの前、面接に行った。ルームメイトへの最初の自己紹介も「六本木で、ナンバー1のキャバ嬢になる洋子で〜す!」って言っちゃったからさ。でも結果は不採用。あんな何百人も所属してるお店なんだから私、1人ぐらい入れてくれてもいいじゃんね!

 それからいくつか有名店の面接を受けたのだけど全部落とされる始末。東京の人は本当に見る目がないよね。今は仕方なく荻窪のキャバクラで働いている。

 よく何の起業するの? って聞かれるんだけど、それはまだ考えてない。とりあえずキャバ嬢とかやって広い世界を見ることが大切だと思うし。あと私はキャバ嬢から起業した桃華絵里さんとか荒木さやかみたいになりたいのね。そのためにはもっと上客がくる上のランクのキャバ嬢を目指さなきゃいけないわけ。社長や会長クラスの太客を相手にするのと、若いフリーターやサラリーマンを相手にするのとじゃ、全然得られる情報量が違うでしょ?

 それに起業に必要な事を全部覚えなくてもいいと思う。ある人から聞いたんだけど、全然知識がないのに起業したキャバ嬢もいるんだって。その人はキャバ嬢時代の客に税理士・弁護士・司法書士とかの士業系、他には企業の経営者から営業マン、不動産屋まであらゆる分野のプロフェッショナルがいたらしい。それでわかんないことがあったら、その度に電話一本で優しく教えてくれるんだって! 私もそうすればいっかーって思ってる。

 だからとにかく今はキャバ嬢で人脈を作ることが大事。おじさんといっぱい知り合いになれた頃には、何を起業するか思いついてるんじゃないかな。

(取材・構成/篠田エレナ)

関連記事


レジャー→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

レジャー→

もっと見る→

注目タグ