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冷凍庫から半分に折れた死体が…北国で発生した猟奇事件【背筋も凍る!女の事件簿】

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画像はイメージです

 北海道にも徐々に暑さが訪れてきた2002年6月初頭、身の毛もよだつような猟奇殺人事件が全国に伝えられた。

 同年6月5日、北海道某市のアパートで、死体が入った冷凍庫が放置されているのが発見された。死体は男性のもので、体は半分に折れ曲がっており、死体の上には毛布がかけられていたという。体は既に腐敗しており、40〜50歳程度の中年男性ということがかろうじて分かる程度。この死体はすぐに警察に引き渡された。

 検死の結果、この死体は5年前に当たる1997年に行方不明となり、以来5年間、家族から捜索依頼が出されていた男性ということが分かった。

 冷凍庫詰めの男性死体が発見されたアパートは、この男性が生前契約していた物件。残された母子の家族が住んでいたのだが、数日前から別の男が住むアパートに越していた。

 警察は残された家族を重要参考人として捜索。死体発見から約10時間後、妻である当時40歳のA子を殺人の容疑で逮捕した。

 供述によると、A子は1997年に当時50歳の夫を殺害した後、なんと5年近くの間、冷凍庫詰めの死体と生活を続けていたというのだ。なぜA子は夫を殺害し、長い間、冷凍庫に入れていたのであろうか。

 A子は1980年に男性と結婚。年の差カップルで、最初は仲睦まじかった夫婦仲も次第にすれ違いがみられるようになり、男性は酒に酔い、次第にA子に暴力を振るうようになっていた。

 そして、耐え切れなくなったA子は結婚17年目の1997年、朝食の味噌汁に睡眠薬を入れて夫を眠らせ、首を絞めて殺害したのだ。

 しかし、殺したはいいものの死体の処理に困ったA子は「腐らせてしまうと、ばれる」と感じ、家にあった冷蔵庫に死体を詰め込み、夫が行方不明だと警察に捜索願を出したのだ。

 そして死体との生活を続け数年がたったある日、A子に新しい恋人ができた。A子は新しい恋人との生活を望み彼のアパートへ引っ越すことに。

 夫の死体が入った冷凍庫はどうやっても外に持ち出すわけにはいかず、せっぱ詰まったA子は冷凍庫をアパートに置いていくことを決意。そして引っ越しと同時に電気が止まり、大家と不動産屋が立ち入った際に、腐乱した状態で死体が発見されたのである。

 この状況では、借り主で妻でもあるA子に疑いがかかるのは火を見るより明らか。しかし、元夫の氷詰め死体と生活するのは限界だった。自分のことを分かってくれる新恋人の元に早く行こうと、「逮捕」という現実に怯えながらも早々にアパートを越したのかもしれない。

 なお、このニュースは「北国で発生した冷凍猟奇事件」として全国で報じられた。事件発覚から1年後の2003年にはこの事件をモデルにしたビデオ映画『実録・事件 北海道“夫殺し”冷凍怪奇事件』も制作。女優・細川ふみえが主演し話題となった。

文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)

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