芸能ニュース 2023年06月08日 12時10分
MG発症の声優・野下真歩「二度と仕事に戻れない…」苦悩明かす 渡辺満里奈もアテレコに挑戦
「6月の重症筋無力症(MG)啓発月間メディアセミナー・ゲストの渡辺満里奈さんと『知ることからはじめよう。MGのこと。』」が7日に都内で開催され、タレントの渡辺満里奈が声優の野下真歩とマンガ動画のアテレコに挑戦した。 >>全ての画像を見る<< 難病に指定されている重症筋無力症(Myasthenia Gravis: MG)は、神経と筋肉の繋ぎ目に障害が起こることで生じる自己免疫疾患。国際医療福祉大学の村井弘之教授の講演を聞いた渡辺は「MGは増加傾向にあるということで、気付いていない方もたくさんいらっしゃると思います。社会で理解を深めて行かなければ」と課題を挙げた。 声優として活動する野下は、2018年3月にMGと診断。「オーディションを受ける際に鼻声を指摘されて、最初は耳鼻科でアレルギーの治療をするうちに手足や全身の力が入りにくいことに気付いて、脳神経内科でMGと診断されました。4か月ほどの入院で胸腺腫の手術やステロイド、免疫グロブリン治療で改善し、今は治療しながら仕事に復帰しています」と経過を報告した。 MGは症状に変動があるため理解されにくく、社会的不利益を受けることも多い。野下も「数字を20まで数えることができず、二度と声優の仕事に戻れないだろうなと思ってショックでした。思うように仕事ができないのが辛いです」と悩みを打ち明けた。「理解してもらうことを諦めていた部分もあったんですけど、たくさんの人とMGに向き合えて、私自身も発見がありました」と前向きに語った。 特別企画として、渡辺と野下がマンガ動画の声優に挑戦。アテレコの経験は「ありますけど、機関車とか恐竜だったので人間は初めてかも」という渡辺は、「セリフがたくさんあってびっくり。野下さんのお母さんくらいの私が、野下さん役をやっていいのかな」と戸惑いつつ、本番で見事に成功させた。野下も「渡辺さんの素敵な人柄が溢れていました。寄り添ってもらっているみたいでうれしいす」と共演を喜んだ。 終了後、やってみたい声優の仕事を聞かれた渡辺は「ジブリですかね」と笑顔で回答。MGの周知について、「若い人たちはSNSを駆使しているので、そこでアピールするのが一番かな」と次世代への発信を提案した。10代の我が子には、「難しい年ごろですけど、なるべく食卓を囲んだり、話す時間を持つようにしています」と意思疎通を図っている。夫の名倉潤(ネプチューン)は多忙ですれ違いが心配だが、「そうでもないですよ。すぐ帰って来てご飯食べるんで」と家族の時間を過ごしていると明かした。(取材・文:石河コウヘイ)