芸能ニュース 2022年09月23日 12時30分
アメリカでの不妊治療の経験談も ミスユニバース森理世、5大ミスコン代表らと「5 Crowns Japan」立ち上げ、青少年育成や女性支援活動に注力
ミスユニバース2007世界大会優勝者の森理世が、元ミスコン日本代表達が集まり青少年育成や女性を応援することを目的とした団体「5 Crowns Japan(5クラウンズ・ジャパン)」の会長として、活動をスタート。 >>全ての画像を見る<< 森は2007年にミスユニバース優勝後、世界15か国で活動。現在はアメリカ人男性と結婚し、昨年サンフランシスコで出産も経験している。今春、2年ぶりに日本に帰国し、パンデミックの中で本活動を開始した。9月24日には高校生のためのプレゼンテーションキャンプ「GEM TALKS 2022」を開催するなど、本活動を世界レベルで広げていこうとしている。 森に「5 Crowns Japan」の今後の展望や、現在の活動内容について聞いてきた。ーー「5 Crowns Japan(5クラウンズ・ジャパン)」について教えてください。 森:「5 Crowns Japan」は世界5大ミスコンテストであるミス・ユニバース、ミス・ワールド、ミス・インターナショナルなどの歴代日本代表の有志によって構成されるリユニオン組織です。それぞれが世界大会で得た経験や、在任中の社会貢献活動の経験を生かして、国内外でSDGsをベースとした社会貢献活動を行うために活動をします。私は組織の会長をさせてもらっていて、副会長にはミス・ワールド2018日本代表の伊達佳内子さんが務めています。ーーきらびやかなミスコンテストと、社会貢献活動にはどんな関係があるのでしょうか。 森:ミスコンは美しさを競うコンテストではあるんですけど、これらの大会のベースにある目的は社会奉仕、そして世界との異文化交流なんです。それを若い女性が経験し、自分の将来のために生かしていくという。でも、ミスコンを経て日本に帰ってきても、なかなかそれを活かせる場所がないんです。他の国のミスたちは、それぞれの国に帰った後、みんな大きなチャリティプロジェクトを立ち上げたりと経験を活かして活動していますが、日本では、ミスコンが芸能の仕事をしていく登竜門のような捉え方が多く、まだまだミスコンへの偏見が強かったりもするんです。ミスコンテストを経て得た精神というものを生かす場所がないなら作ってしまおうということで今回「5 Crowns Japan」を立ち上げたんです。ーー「5 Crowns Japan」は日本でどんな活動をしていくのでしょう。 森:美と健康に関するイベントも行っていきますが、次世代の子供達、青少年育成に力を入れていきたいと思っています。青少年育成といっても、若い世代の方に限定するという事ではなく、全ての世代、年代の方が対象でもあります。美と健康であったりメンタルヘルスの大切さなどを伝えていきたいです。ーーミスコンへの偏見の話が出ましたけど、具体的にどういう偏見があるのでしょう。 森:いろんな考え方があって、今、この時代に美を競うということがどうなのかとか、美という価値観をどこで決めていくかについて議論があるんです。ミスコンというものが減少していっている今の時代の流れの中で、こういった活動をあえて立ち上げたのは結構挑戦的なことかもしれないです。でも、今回の活動はミスコンを薦める目的でやっているわけではないんです。ミスコンテストの世界大会に行った代表たちの素晴らしい経験を元にそれをもっと社会に活かしていこうという活動なんです。ミスコンテストの代表たちは、世界大会に行くことで、たくさんの才能を持った海外の女性たちと交流をし、それによって気づかされる価値観や文化の違い、世界を知るということ、自分を知ったり自分を見つめ直すという経験をして帰ってくるんです。そこで得たものを社会にもっと伝えていこうと思っています。ーーミスコンの世界大会など、そういう場所に参加することで具体的にどういう経験ができるのでしょう。 森:その年に選ばれた国で開催される世界大会に参加することでまず日本代表という肩書きを持っていくので、自分の全ての行動や言動が国を代表するものになります。その時点で、自分の考え方やアイデンティティを整理するという経験をするんです。自分の言動や行動で間違った印象を他の国の方々に与えてはいけない。海外の方にとって、はじめて会う日本人がもしかしたら自分なのかもしれない。だから責任感と誇りを持っていくようになるんです。ミス・ユニバースの場合は本戦までの1か月くらいは、初めて会う仲間たちと一緒に力を合わせてチャリティ活動やその国での社会奉仕活動を行ったりします。グランプリに向けてさらに洗練されたレッスンも受けますし、勉強もする。過密なスケジュールの中でスピーチの仕方を学んだりという合宿も体験できます。そういう経験から精神力も鍛えられるんです。私の時は77か国が参加して行われたので、そこへ行くと77の異文化がある。77の国に旅行するのは大変ですけど、ミスコンテストに行けば、一瞬にしてそこで77の国の人たちと出会うことができ、様々な世界の見方、価値観、自分の知らないニュースを情報交換したりする経験が得られるんです。ーー具体的にどのようにして「5 Crowns Japan」の活動の輪を広げていこうと考えているんですか。 森:一番最初の大きなイベントとなる「GEM TALKS 2022」が9月24日にあって、これは高校生を対象とした、英語で行うプレゼンテーションコンテストなんですけど、こういったイベントを通じて自分たちの活動を知ってもらえるのではないかって考えています。 今回応募してくれた青少年の予選大会を見ていると、すごくクオリティが高くて驚かされます。いろんなデバイスの普及やSNSの登場が関係していると思うんですけど、今の青少年の方はその入ってくる膨大な情報量をうまく活用しているなという印象を持っています。ーー森さんは今は日本とサンフランシスコのどちらを拠点に活動しているのですか。 森:日本とアメリカの二重生活のような感じです。ーー外国で生活していると今の日本はどんな風に見えるんでしょうか。 森:コロナ禍になって、水際対策やコロナの対策って国によってルールが全然違うことがわかりました。私はまさしくアメリカでパンデミックの一番大変だった時期を過ごして、その価値観で慣れたので、2年ぶりに日本に帰ってきて、ちょっと違うなって。アメリカだと立ち止まっていたら終わり、どんどん進もうっていう攻めの姿勢が強いので、マスクのルールだったり、水際対策だったり、国が決めていくルールがどんどん前に進んでいく。逆に日本だとすごく慎重だし、政府が日本国民の声をすごくよく聞いている印象です。立ち止まっているようにも見えるんですけど、改めて安全な国だなって思います。ーー出産前はアメリカで不妊治療をされていたということも聞きました。 森:夫と私は国際結婚だったんですけど、夫はアメリカにビジネスがあって、私もダンススクールを日本でやっていて、夫婦でそれぞれの生活をしていて、なかなか夫婦で一緒に生活する時間が少なかったんです。あと、自分はそもそも高校生の時に、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)であることを診断されていたので、不妊に悩んだ時に、思い切って専門家の先生に相談したのがきっかけでした。治療が始まると、コンスタントに病院に通わないといけないので、ちょうどコロナの時期で、時間があったのが幸いしました。アメリカで治療を受けたので、まだ日本では使用されていない薬で治療をしました。みんなに怖くないのかって言われたりもしたんですけど、先生たちを全面的に信頼していたので何の不安もなかったです。ーー日本でも、不妊治療は増えています。以前に増して、不妊治療に関する情報に多くの人が興味や関心を持つようになった背景にはどんな理由や原因があるのでしょうか。 森:女性が社会に進出するようになって、ストレスが増えたり、精神的にも体力的にも、体を酷使することが増えて、PCOSに傾いているということも関係していると思います。PCOSは誰にでもなりうる症状なんです。もし同じ悩みを抱えている人がいれば、待たずにすぐに先生に相談することを薦めます。何歳を超えると妊娠率が下がるとか、データがあるんですけど、私個人的にはそこまで待たず、すぐに治療を始めた方が体力的にも精神的にもいいと思います。ーー不妊治療は男性の側も考えていく必要がありそうです。 森:不妊は女性側の問題だと考えられていると誤解される事もあるのですが、女性に全く問題がなくて男性に問題があるというパターンもあるんです。不妊治療をする時は夫婦ペアで検査に行った方が良いと思います。プロセスとしては血液検査をするんですけど、ホルモンの様子を血液検査で調べるんです。でも、私の夫の場合は男性が受ける検査はそこまででした。女性に比べると負担は少ないと感じました。女性の場合は婦人科で一通りの検査をしないといけないんです。血液検査をするとか、中には痛みを伴う検査もあります。女性の方が検査項目は圧倒的に多いです。まず第一に2人の体質に問題がないかを見て、どちらかに問題があれば治療をする。お薬を処方してもらったり。効果はもちろんあるので、気になる人は検査を受けて欲しいです。ーー様々な活動されている森さんですが、今後10年、20年のビジョンを教えてください。 森:「5 Crowns Japan」が生まれた時と自分の娘が生まれた時がほぼ同じなんです。このプロジェクトを自分の子どものように思っています。焦らず着実にこの活動を育てていきたいと考えています。「Slowly but surely」という言葉をモットーにしているんですけど、これはゆっくりだけど確実にという意味です。目先の華やかさとかに食いつくのではなく、この活動を女性のためにであったり、青少年の育成に向けていきたいと考えています。だから急ぐのではなく、少しずつ着実に、1人でも多くの人に活動の趣旨が伝わっていけばいいなと思っています。10年後にはこの活動を世界の大きなイベントに並ぶような活動にしていきたいです。そのために頑張っていこうと思います。(取材・文:名鹿祥史)5 Crowns JapanオフィシャルHPhttps://www.5crownsjapan.com/外務省後援 高校生のためのプレゼンテーションキャンプGEM TALKShttps://gemtalks.org/森 理世Instagramhttps://www.instagram.com/riyomori_/?hl=jaAbemaブログhttps://ameblo.jp/mori-riyo/entrylist.htmlI.R.M.アカデミーhttps://www.irmda.jp/