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イチローが東京五輪「聖火最終ランナー」最有力

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提供:週刊実話

 東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレー・最終ランナーをめぐり、取材合戦が激しさを増す中、この年末になって本誌編集部に飛び込んできたのが「イチロー氏に内定」の情報。官邸サイドに「国民栄誉賞は辞退するが、オリンピックはOK」の返答が届いたという。その背景を探る!

 右手でトーチカを垂直に構え、左手を上腕部に添えて聖火台に点火――。あのイチロー(46)のポーズが、7月24日の東京五輪の開幕式を盛り上げる可能性が高まった。

 オリンピックの最終聖火ランナーは、その国を代表するアスリートが務め、当日まで公表されない。1996年アトランタ五輪では、元世界ヘビー級王者のモハメド・アリ氏がパーキンソン病の震える手で点火し、感動を呼んだ。

 1964年東京五輪では、広島に原爆が落とされた1945年(昭和20年)8月6日、投下1時間半後に広島県三次市で生まれた早稲田大学競走部の坂井義則さん(故人)が最終ランナーを務めた。400mと1600mリレーで強化選手に選ばれたものの、代表選考会で敗退。しかし、「広島への原爆投下の日」という象徴的な日に生まれた19歳をサプライズで起用し、戦後日本の復興と平和の大切さを世界にアピールした。

「今回の東京五輪は『復興五輪』をテーマに掲げており、東日本大震災からの復興と原発を含めたエネルギー問題を世界に発信します。大会のシンボルである聖火を掲げる最終ランナーは、開閉会式の演出を総合統括する能楽師の野村萬斎氏を中心に東京五輪組織員会、東京都が検討しますが、現在、有力視されるのは5人。ソチ・平昌冬季五輪で金メダルを獲得した男子フィギュアの羽生結弦選手、脳梗塞で倒れながらリハビリに励んでいる巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄氏、今年2月に急性リンパ性白血病を公表し、東京五輪を断念して次のパリを目指す競泳の池江璃花子さん、アトランタ五輪で金メダルに輝いたマラソンの高橋尚子さん、そして、日米通算で4367安打を放ち、今年3月に現役引退したイチロー氏です」(スポーツ紙記者)

 当初、キーワードが「復興」であることから、東日本大震災で被災した宮城県にゆかりが深い羽生選手が最有力視されたが、小池百合子都知事が「ぜひ一緒に大会を盛り上げるような役割を担っていただければよいと思っております」とイチロー氏の起用を強く望み、状況が一変。来年7月5日投開票の東京都知事選で「小池都知事に勝てる候補はいないのではないか」と判断した安倍晋三首相が、支援に回ったという構図だ。

「兵庫県芦屋市出身の小池都知事は、国会議員時代に兵庫県内を地盤として活動し、阪神・淡路大震災を経験している。その際、オリックスを優勝に導いたイチロー氏が、被災した人たちにいかに大きな希望を与えたかを知っている。それが、マラソン競技の札幌市への開催地変更など、東京五輪組織委員会の森喜朗委員長にこれまで煮湯を飲まされ続けてきた。五輪のハイライトである最終ランナーの選考では、何としても存在感を示そうとしているのだろう」(自民党都議連首脳)

 開催時期が猛暑のピークであることから、体調面を考慮すると、長嶋さんと池江選手は難しい。今年4月に恩師でマラソン指導者の小出義雄さんを失った高橋尚子さんを期待する声も多いが、彼女は五輪組織委のメンバーで選ぶ側の立場だ。

「残るは羽生選手とイチロー氏の一騎打ちと見られていましたが、なぜか羽生選手には新国立競技場のある東京都ではなく、宮城県で走る案が急浮上しています。“見えざる何か”が動いているのかもしれません」(前出・記者)

 伏線はあった。安倍首相は11月26日、首相公邸にイチロー氏を招き、2時間にわたって会食している。目的は、小泉政権で2回、安倍政権で1回辞退されている「国民栄誉賞」の4度目の打診だったというが、その日はオリックスの井上享社長と三井住友銀行の高島誠頭取とともに訪問したため、首相の立場を忖度し、辞退をほのめかしながらも明言は避けたという。

「断られることが分かっていながらイチロー氏を招いたのは、もう一つ理由があったからです。それが、聖火リレーのアンカー。打診というより、最終ランナーについて意見を求めたようですが、意外にも興味を示したため、首相周辺が『いける』と期待していたところ、年末になりイチロー氏サイドから前向きに検討する旨の意思表示があったそうです」(衆院議員秘書)

 これまで国民栄誉賞を辞退してきたのは、弓子夫人が「政治とは距離をとってほしい」と反対していたことが大きい。しかし、いかなる種類の政治的、宗教的、人種的な宣伝活動を禁じている五輪は別。生涯アスリートを目指す夫にふさわしいと考え、逡巡する夫の背中を押したのだろう。

 東京五輪の国内聖火リレーは3月26日に、元サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の澤穂希さんや佐々木則夫元監督らのワールドカップ優勝メンバーが福島県のJヴィレッジを出発。東京都は巨人の原辰徳監督や歌手の石川さゆりさん、神奈川県はDeNAのラミレス監督や俳優の加山雄三さん、愛知県は将棋の藤井聡太七段、大阪府は歌舞伎の片岡愛之助さんといった豪華メンバーが走る。

 最終ランナーは、これらを上回る「超大物」が必要。イチロー氏以上の適役はいない。

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