「一番自信となったのが、視聴率と募金額。本音を言えば、このコロナ禍の影響でワースト1を覚悟していたんです」(編成関係者)
しかし、いざ放送が始まってみれば、『24時間テレビ43』の全枠世帯平均視聴率(関東地区)は15・5%。歴代総合19位タイだったことがビデオリサーチ社から発表された。心配されていた募金額も、番組終了時点では過去10年で2番目に多い5億5200万5762円が集まった。
「今年度は対面での募金ができないため、電子マネーといった新たな募金方法を確立するなど、技術的革新が一気に進んだ。これは画期的なこと。スタッフに対するPCR検査で1億円近い費用がかさんだが、広告費は10億円以上。結果オーライです」(日テレ関係者)
さらに大手広告代理店系シンクタンクの調査では、批判を繰り返していた人たちは少数派だったことが判明したという。
「『24時間テレビ』に対し文句を言っている人の大半は、クレーマーの類だった。要は社会になじめず、何に対しても不平や不満ばかりを言うネット民です。彼らはバッシングすることで自我を確立している、ある意味、寂しい人たち。まさに『24時間〜』が救うべき人たちでもあったわけです」(テレビ局関係者)
そうした中、NHKも今回の日本テレビの成功に対し興味津々な様子。大みそかに放送予定している『紅白歌合戦』の制作運行の参考にしようと考えているというのだ。
「各プロデューサーからの反省点を反映させたマニュアル書を作成しています。NHKと日テレは蜜月関係にあるため、全面協力するようです」(同)
コロナ禍で萎縮してしまったテレビ界。『24時間テレビ』の成功をきっかけに、各局は動き出しそうだ。