巨人・坂本勇人(31)の2000本安打達成は、来季に持ち越しとなりそうだ。コロナ禍によってペナントレースの試合数が120まで減ったことよりも、彼自身の打撃不振が大きく影響している。
「6月の開幕戦前にコロナ感染が判明し、調整がうまくいかなかったようです。主将としてチームを牽引していかなければならない重責ものしかかり、プレッシャーがあったのでしょう」(ベテラン記者)
“重責”は、それだけではないようだ。「もしも」の話になるが、予定通り3月20日にペナントレースが開幕していたら、坂本には残り116本に迫る2000本安打に日本プロ野球史上最年少で到達する可能性があった。
同最年少記録は、榎本喜八氏(元ロッテ)が持つ31歳7カ月。達成は1968年だから、半世紀以上、塗り替えられていない偉大すぎる記録だ。
「同2位は『喝』でお馴染み、張本勲氏(元東映など)が持つ32歳2カ月。坂本は今年12月14日に32歳を迎えるので、今季中の達成を逃すと、来年3月下旬の開幕戦は『32歳3カ月目』となります」(同)
1位・榎本氏、2位・張本氏、3位・坂本…。伝説の記録に肉薄しただけでもスゴいが、「年齢の記録」はメディアが見つけたもの。後世には残るが、公式記録ではない。
また、こんな見方もある。日本人メジャーリーガーを加えた場合、順位が異なるのだ。イチロー(30歳6カ月)、榎本氏、張本氏、松井秀喜(32歳10カ月)の順番となり、この見方だと坂本は「ゴジラ超えは、ほぼ確実」という状況だ。
「今季59試合を終えた時点で、坂本の安打数は54。このペースだと、今季中の達成にはギリギリ届きません。来季開幕時、32歳3カ月での達成が濃厚です」(TV局スポーツ部員)
伝説の塗り替えも張本氏の記録超えも果たせなかったとしても、ゴジラ松井を追い抜くとなれば、巨人にとっては大きな意義を持つ。
「松井氏の背番号55は空席のまま。何人かの新人、期待の選手に球団が勧めましたが、みんな怖じ気づいてしまい…」(関係者)
坂本不振の原因はゴジラ超えの重圧か? 記録とはまた別の重圧を、坂本は背負うことになりそうだ。