去る7月5日、埼玉西武ライオンズの松坂大輔が「脊椎内視鏡頚椎手術」を受けた。同12日に球団が発表した予定の通りなら、復帰は今年10月となる。つまり、ペナントレースが終わるころになるのだ。
「自粛期間が明けた6月7日の練習試合で松坂が登板したときの、辻発彦監督の言葉が現状を予見していたのかもしれません。試合後、松坂は調整が順調に進んでいるとコメントしましたが、辻監督は『開幕一軍? 無理でしょう』と言い切りました」(スポーツ紙記者)
春先は右ひざ、そして今回は頸部。右腕のシビレを取るためとはいえ、首の一部にメスを入れたとなれば、慎重かつ長期のリハビリが必須となる。本人にヤル気があるのは間違いないが、体力が一軍レベルに戻るまで相当な時間を要するだろう。今季中の復帰登板は難しいと見て間違いない。
「野球に集中できないみたいです。度重なるケガとメディアに対する不信感があって…」(球界関係者)
松坂は若手時代にスキャンダルを起こし、メディアの怖さを知った。メジャー在籍時代もバッシングを浴び、日本球界へ帰還後は「本当に復活できるのか?」と、猜疑の目を向けられてきた。松坂の疑心暗鬼は西武復帰後、むしろ強くなり、常にイライラしているという。
「松坂自身も自分で説明しようとしないので、メディアとの関係は悪化するばかりです」(同・関係者)
ON、イチロー、松井秀喜らは“結果が出なければたたかれる”という立場を受け入れてきたが…。
「特別扱いされていることに気付かないのか、それとも認めたくないのかは分かりませんが、晩節を汚しているという意見も多い。西武球団から肩をたたくことは絶対にないので、松坂の気が済むまで現役続行です」(前出のスポーツ紙記者)
引き際を自分で決められるのは、プロ選手として幸せなこと。早くも来季に目標を切りかえた松坂は、自身のメンツよりも“チームに恩返しするために勝つ”と、考え方を改められるだろうか。