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巨人次期監督に江川卓が再々々浮上〜予期せぬOB会の内紛〜

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提供:週刊実話

 球団OBのベンチ批判が監督交代に発展するのは阪神のお家芸だが、首位を独走する巨人でお家騒動が勃発している。堀内恒夫氏、広岡達朗氏らの重鎮が、原辰徳監督の采配をバッシング。受け皿は江川卓氏の「監督擁立」というから、穏やかではいられない――。

 巨人OB会の勢力地図が、にわかに塗り替わっている。これまでは指揮官の原辰徳監督(62)を、かつてのV9戦士で元監督の堀内恒夫氏(72)と、現役時代から原監督の兄貴格だった江川卓氏(65)が両輪となって支え、次期監督が有力視される阿部慎之助二軍監督(41)がアシスト。他を圧する大勢力となっていた。

 一方、「中間派」の代表が長老の広岡達朗氏(88)で、「非主流派」が前横浜DeNA監督の中畑清氏(66)。いずれも少数派で原監督続投が不動の構図だった。

「それが“ある事件”をきっかけに、離合集散が始まったのです。きっかけは、8月6日の0対11と大差をつけられた阪神戦での異例の采配にあります。ベンチには中川皓太、大竹寛、鍵谷陽平、大江竜聖といった中継ぎ投手を残しながら、原監督は“捨て試合”にし、野手登録の増田大輝をマウンドへ送ったのです」(スポーツ紙記者)

 これにガブリと噛み付いたのが、原監督を本流で支えてきた堀内氏。自身のブログで「これはやっちゃいけない。巨人軍はそんなチームじゃない。しかも今、首位に立っているじゃないか」と苦言を呈し、「こんなことして相手のチームはどう思うだろうか。馬鹿にされてるとは思わないだろうか。増田がマウンドに立った瞬間、俺はテレビを消した」と批判した。

 さらに江川氏も、「ピッチャーはピッチャーで、ずっと苦しい思いをしてやっている。やはり、野手が上がってくるのには抵抗がある」と、出演した日本テレビのスポーツニュース番組で語った。

 特筆すべきは、発言内容よりも、両氏が原采配を真正面から批判したことだ。ベテラン巨人担当記者が内情を明かす。

「現役時代から、原氏の兄貴分が江川氏で、そのまた兄貴分が堀内氏でした。この“ボス猿”2人が原監督を後見し、公私ともに支えていました。現役引退後もこの関係は続き、『堀内-江川-原』という縦のラインこそ巨人の本流でした」

 それが初めて分断されたのだ。現在、圧倒的戦力で横浜DeNA以下を引き離して優勝へと突き進む巨人だが、仮に優勝を逃すようなことになれば、原監督の続投が消滅する可能性が出てきた。

「堀内氏がこの時期に原監督を批判したのは、江川氏が巨人監督に就くラストチャンスと捉えたから。現在の巨人の工程表通り、原監督が来年まで監督を務めて阿部二軍監督に禅譲となれば、一斉に世代交代が進み、江川氏の巨人監督は完全に消滅する。そこに好機到来。メディアを使って畳み掛け、監督交代の流れを作ろうと。現コーチ陣は原監督の“お友達”ばかりで、コーチポストを狙うOBらが江川監督擁立へなびいている」(巨人OBの野球解説者)

 鍵を握るのが、中畑清OB会長の存在だ。原監督は藤田元司監督時代に入団し、長嶋茂雄監督の秘蔵っ子だった中畑氏を蹴落として三塁手のレギュラーになった。このため、2人は長く対極に位置していたが、昨年12月の巨人OB会で柴田勲会長の後任に中畑氏が選ばれ、中畑OB会長が誕生。原監督は敵陣営を取り込み、さらに盤石な体制を目指したのだ。

 今回の問題で中畑氏は当初、「なんでこんな大騒ぎになるのか分からない。監督って常にチームのことを第一に考えて、アイデアと覚悟をもってタクトを振っている。仮に増田でなくて、例えばイチローがマウンドに上がったらどう? お客さんはどれだけ喜ぶ?」と、出演したテレビ番組で原監督を擁護した。

★長嶋氏から託された“㊙任務”

 ところが、堀内・江川両氏が反旗を翻したことで、その中畑氏も再び“アンチ原”になったという。長嶋氏とも親しい放送関係者が事情を明かす。

「中畑氏にはミスターから託されたミッションがある。それは、松井秀喜監督のもとで、ヘッドコーチとして支えること。それには江川氏をワンポイントで挟み、その次に松井監督がベストのシナリオ。ミスターならその調整も後押しもできる。今回の内乱は、彼らにとっても千載一遇のチャンス」

 長老の広岡氏も、原監督の采配を「巨人が絶対にしちゃいかん野球。お金を払って球場に来ていたファンに失礼」と切り捨てた。

「折しも、13日のプロアマ交流戦で、阿部二軍監督率いる巨人二軍が母校・中大に7対20で大敗。スタメン9人中、7人を高卒4年以内の選手で戦ったとはいえ、大ひんしゅくを買ったばかり。阿部二軍監督は『今度アマとやる時は本気でやる』と謝罪したが、広岡氏の怒りに油を注いでいた」(前出・ベテラン記者)

 次期監督を決める権限は、OB会にはない。しかし、有力者は各メディアで活躍しており、ファンの感情を誘導できる。球団はその声を無視できずに監督交替に至るという怖さは、過去の阪神の歴史が物語っている。

 日本中がコロナ禍で閉塞感に包まれ、各球団の経営にも暗雲が立ち込めている。「大乱世だからこそ、波乱の男・江川氏登板」へ。期待は高まるばかりだ。

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