「代役を検討したとは聞いていますが、他に適任者がいなかったみたいです。他のコーチも『山﨑でいくべき』と進言していました。守護神を動かして失敗すれば、チーム崩壊に繋がりかねません。ベイスターズがギリギリのところで踏みとどまったのは、山﨑の人柄のおかげですよ。ショックで落ち込むこともなく、交代は自分へのゲキと受け止めていましたから」(球界関係者)
この山﨑の交代前、ラミレス監督は他にも不可解な采配を見せていた。打席に立つピッチャーに送りバントのサインを出さず、得点好機を逃しているのだ。
「先発投手を8番に置く打順など、ラミレス監督は周囲を驚かせる采配も見せます。とはいえ、奇策が必ずしも成功するとは限りません。そんなときは『頑固』という欠点ばかりが目立って…」(スポーツ紙記者)
いずれは三浦大輔二軍監督(46)に禅譲というのが“既定路線”のように伝えられている。
今季、次期候補をファームに配置換えしたのは、その準備とも囁かれた。ラミレス監督は「勝つこと」で自身を繋ぎ止めているのかもしれない。
「日本人監督とベネズエラ出身のラミレス監督の、勝利への考え方の違いですよね。今季、山﨑で“投了”とならない試合もありました。でも、クローザーを出す試合展開を作ったわけですから、たとえ負けても采配は間違っていません。ラミレス監督はクローザーで試合を落とした後の“後遺症”を心配していたのかも…」(前出・関係者)
試合が終了する前にクローザーを代えるのは、「自身の采配が間違っていた」と他コーチ、選手に伝えるのも同じだ。
ラミレス監督の考え方と「守護神と心中」という日本球界の美学。コーチ陣と話し合って、考え方の溝を埋めなければなるまい。
ちなみに、三浦二軍監督はイースタンリーグで最下位に沈んでいたが、ようやく勝率5割に(25日時点)。話し合う時間はたっぷりありそうだ。山﨑はまだ本調子ではない。苦しいシーズンは続きそうだ。