6月25日に始まった約3カ月半遅れの今季初戦『アース・モンダミンカップ』で、通算2オーバーの71位とカットラインに1打及ばず、涙を飲んだ。コンディションづくりが難しく、さらに実戦感覚もないのは当たり前だが、敗因はそれだけではなかった。
「同伴競技者のボールマークを戻すのを忘れてペナルティーを喫するなど、随所に“らしくない”場面がありました。実戦感覚が鈍っていたのも事実ですが、全体的にアプローチが不安定でした」(専門誌記者)
同大会後、渋野は「オフにやってきたことが、すべて意味のないことなのかな」と語っていた。関係者によれば、ツアーの行われなかった時期、ウエートトレーニングをメインとした練習に長く時間を割いてきたという。
「多忙を極めた昨季、終盤は体力的に苦しかったのでしょう。賞金女王争いで息切れした原因に体力不足を挙げ、体力と筋力のレベルアップを図りました」(関係者)
開催が危ぶまれた今年の全英女子オープンだが、7月7日、同大会が当初の予定通り8月20日から23日に開催されることが発表された。新型コロナウイルスの影響により無観客で行われるが、渋野は「連覇の可能性があるのは私だけ」と気合十分の意気込みを見せた。
「全英オープンの他、アメリカでのツアーなど海外の主要大会も開催の方向で調整が進んでいます。7月下旬から8月上旬は、東京五輪に出場するつもりで予定を空けていましたが、空白となったその間、スイングなどを見直すことになるでしょう。もともと彼女は飛距離ではなく、アプローチなどの正確さで勝つタイプですからね」(前出の専門誌記者)
“シブコスマイル”で新型コロナウイルスの猛威を吹き飛ばしてほしいものだ。