「新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、代表合宿は中断されていたのです。今回、感染予防のガイドラインをしっかり作成した上で、選手たちにアンケートを行ったところ、半数以上の選手から欠席の連絡が入り、中止せざるを得なかったのです」(担当記者)
仕切り直して8月に合宿を行う案もあったというが、実は選手と協会の間に亀裂も生じつつあるようだ。
「3密状態を避けるため、都内のナショナルトレーニングセンターは、どの競技の選手も従来のように自由に使用できません。協会はこうした事情を踏まえ、地方で合宿を行う案も検討していましたが、選手や所属企業側が『移動による感染のリスクが高まる』と猛反発。両者のコロナに対する考え方が180度違うことが露呈したのです」(同・記者)
合宿が中止となれば、高いレベルでの練習は望むべくもない。世界ランキング1位の桃田でも、さすがに練習不足が不安材料になる。
「今年1月、遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれ、右眼窩底骨折を負った桃田ですが、現在は回復。右目は98%見えていると言い、すでに練習も再開しています。ただ、コロナで大会などはすべて中止となっており、所属チームの同僚としか練習できていません」(テレビ局スポーツ担当)
結果的に、桃田は骨折後、試合ができていない。その上、代表合宿も中止となれば、復活のシナリオにも狂いが生じるだろう。
「コロナの影響で国際大会が中止になったため、世界ランキングは現在も1位ですが、実際に骨折の影響が試合にどう出るかも検証できていない。本人も、内心は不安なのでは」(同・担当)
来る9月からは主要国際大会、世界ツアーも再開される予定。桃田もそれに照準を合わせているようだが、ケガからの復帰戦を調整不足のまま迎えることになりそうだ。桃田、ここが正念場である。